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インタビューで中国の収容所の実態を語った須寅氏とト東偉氏。アムネスティ・インターナショナルやニューヨークに本部を置く中国人権(HRIC)などの人権団体によると、収容所内では不正が横行し、警察による暴行、虐待が日常的に行われ、囚人は無賃で長時間の労働を強いられるという。(写真・大紀元)

北京の拘留施設の実態:政府報道と拘束者が語る二つのバージョン

 【大紀元日本10月18日】最近、中国政府は国内のマスコミ向けに、北京市内の「西城看守所」を公開した。数多くの人権報告で記述されているような苛酷さを極める中国の刑務所や強制労働収容所は、中国政府報道機関の描写では、まるでホテルのような快適な場所。一方、かつて北京市内の「海淀看守所」に監禁されていた二人の法輪功学習者は、同拘留施設を「地獄だ」と形容した。

 二人は、元清華大学副教授の須寅さんと、元(米国)アジア基金会北京事務所職員のト東偉さん(以下須/ト氏)。

 須寅さんは、法輪功への信仰を理由に、2年間の労働教養処分を言い渡された。2006年3月〜9月に北京市海淀区看守所に収容され、その後北京団河労働教養所に移送された。ト東偉さんは、同じ理由で、2回労働教養処分となった。2006年5月〜8月に北京市海淀区看守所に収容され、その後北京団河労働教養所に移送された。

 二人とも国際社会の支援によって、2008年、米国に渡り家族と同居できるようになった。2人は本紙の取材に応じ、かつて経験した極限状態について次のように語った。

 政府報道:【看守所の部屋は広くて明るく、床暖房システム、独立したトイレがある。ベランダがあり、シャワールームはお湯が24時間使える】

 須/ト氏:報道の中で、施設に関する詳しい描写はあったが、監禁されている人に関しての報道はない。おそらくこの記者は、実際に監禁された人に会って話すことができなかったのだろう。

 海淀区看守所の場合、1列に12室、計14列の部屋があり、5000人が収容されていた。異常な過密状態だ。部屋の広さは約20uで、常に30人以上が収容されている。最大43人もの人が閉じ込められたこともあった。狭い空間で就寝しなければならず、人と人が密着して寝ていた。

 冬は氷点下になるが、シャワーは水しか出ない。暑苦しい夏には、30〜40人が20uの狭い空間で押し合うように過ごさなければならない。室内の湿度は高くなり、温度は時に40度にも達する。熱中症で倒れる人もたくさんいた。汗で布団などが濡れてしまうが、乾かすことができないため、悪臭が生じ、虱もたかった。タオルや歯ブラシは数が少なく、皆で共用しなければならなかった。

 このような不衛生な環境で、ケーキやチョコの包装、にんにくの皮むきなど、食品加工の労働を行っていた。

 入所した人には毎月、家族から仕送りがあるが、振り込まれたお金は警察のポケットに入ることが多かった。

 政府報道:【看守所の壁には、献立が書かれていた。本日のメニューは「ラムと瓜の炒め物、卵スープ、饅頭、餅」だった】

 須/ト氏:海淀区拘留所の食事は一年中同じで、変わることはほとんどなかった。セロリや白菜を塩水で茹でたものがおかずで、油を使った料理が出ることはない。

 肉が出る日もあったが、それは大抵、どこかから見学者が来た時だった。部屋の人数も30人から10人程度にまで減らされる。しかし、見学者が帰ったら、またすべて元に戻された。

(翻訳編集・楊J)


 (09/10/18 06:24)  





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