THE EPOCH TIMES

石の世界 湘西岩板寨=中国

2010年05月20日 07時48分
 【大紀元日本5月20日】岩板(イェンバン)寨(村)とは、文字通り、至るところ石で覆われている村という意味である。湘西岩板寨は、主に湖南省、湘西鳳凰県の県境、その西部一帯に分布している。その中でも特に禾庫(クーハー)鎮(村)は、最も「石板の家屋」の特色を備えており、人々に強い印象を与えている。

 禾庫鎮の地域面積は意外と広く、90km²余りである。その中には約3千数戸に及ぶ「石板の家屋」があり、主にミャオ族が生活している。ここの岩板の家はすべて、ミャオ族の人たちが建築したものだ。

 彼らは、山の中から全体が青色いかたい石材を選んで切り出す、それらは、いかなる彫刻や加工も必要とせず、また粘着剤や固定材料も必要としない。彼らの豊富な経験と優れた施工技術により、一戸づつ「石板の家屋」が積み上げられている。これらの多くは山に隣接して建てられ、高さや低さなどが整然としていて広く山の傾斜を覆っている、遠くから眺めるとまるで連なる山水画のようである。

 「石板の家屋」がいつごろ作られたか正確に考証することができないが、少なくとも数千年の歴史があるという。ミャオ族の人々はどうして石板で家を建てることを好むのか、現地で様々な調査を行った結果、その理由として下記の五項目が上げられた。

 1、石が至るところにあるので、地元で原材料を入手しやすい。
 2、地元の交通がまだ発達していなかったため、レンガを運ぶことが出来なかった。
 3、建造費が余りかからず、金持ちでなく普通の家庭でも、お金を負担できる。
 4、数百年経っても長持ちし耐久性がある。
 5、冬は暖かく夏は涼しい、とても居心地が良く、防水、防火などの効果もある。

 
石板の干し場(ネット写真)

また、絶妙とも言える「石板の干し場」は、常に「石板の家」の周囲に敷かれており、穀類、唐辛子などを陽に当てるほか、石板の隙間でも、いろいろな旬の野菜と果物を栽培することができる。ふだんは適度に肥料を撒くだけで成長するので、日々の食卓にそれらを供することができる。土地を節約できる上、摘み取りもとても簡単で一味違ったおもむきと感がある。これもミャオ族が長期にわたり生活する中で発見した一種の初歩的な「経済的な家庭菜園」だろう。

 岩板寨では古くから多くの伝説が伝わっている。禾庫鎮の一帯は、かつて清朝嘉慶年間、ミャオ族の指導者の呉八月が奮戦したところで、彼の業績は今なおミャオ族の人々の中に広く語り継げられ賞賛されている。幾世代の経過の後、観光業の発展と古都ブームに伴い、今日の禾庫は、すでに世界にその名をとどろかし、国内外の多くの人々の関心を惹きつけている、特に一部の民俗学研究者や写真愛好家などにはファンが多い。

 もしもあなたが湘西に行けるなら、禾庫に必ずや足を運び、その古い石畳にあなたの足跡を刻んでみよう。

石で積み上げられた岩板寨(ネット写真)

(翻訳編集・李頁)


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