THE EPOCH TIMES

法輪功・反迫害11年の道 伴う中国の民主化運動

2010年07月20日 10時39分
 【大紀元日本7月20日】7月19日。世界各地で法輪功(ファルンゴン)学習者が「反迫害」をテーマにした集会やパレードを行っている。改革開放後の80年代に現れた伝統気功ブームを背景に、心身の健康維持に高い効果を持つことから、共産党高層幹部も含めて一億人の愛好者を惹きつけた、伝統的な気功修錬法である「法輪功」。1999年7月20日、中国で共産党政権による法輪功に対する迫害は始まり、今年で11年目になる。

 「そのままだと共産党は滅びる」と法輪功を敵視する江沢民元総書記・元中央軍事委員会主席は、中央政治局委員のほかの6人の反対を押し切り、「3カ月で法輪功を消滅させる」と豪語して、法輪功への弾圧を始めた。

 11年経った現在、法輪功学習者は依然、中国に存続し、共産党による迫害の真実を中国大衆に伝え続けている。中国で迫害により死亡した学習者数も年々確認されている。海外での法輪功学習者も相変わらず法輪功への迫害に反対する集会やパレードを行っている。

 しかし、中国社会に一つの変化が起きている。中国民衆による人権を求める動きは近年拡大化する傾向にあり、民主化運動が中国国内で密かに広まっている。

 「それは、法輪功学習者と、共産党政権歴年の被害者や急成長する経済の犠牲者らが、独立派の記者、弁護士、知識人、体制内の有識者らの助けを借りて、共に中国社会を転換していこうとするトレンドだ。これらの人たちの努力のおかげで、共産党の独裁政権が終焉を迎える日はそれほど遠くはない。民主と自由が中国にもたらされる日は遠くないと信じている」と、海外ベテラン中国人ジャーナリストで国営新華社のベテラン記者呉葆璋(ウー・バォチャン)氏は、この動きを定義している。

 情報伝達の努力 「妖魔化」宣伝の洗脳を洗わす

 中国共産党政権による法輪功撲滅運動のため、苦境に立たされた法輪功学習者が、民衆に対する「真相を伝える」運動が、このトレンドを促進させた。当局は国家宣伝システムを駆使して、法輪功をターゲットにし、「妖魔化」していた。

 湖北省鄂州在住の由さんは、当時の様子について次のように話している。「当局のメディアは最初の1年か2年、法輪功を妖魔化する報道を毎日24時間、止まらず流していました。このような国家宣伝は法輪功のイメージダウンにつながりました」。

 由さんやほかの人々は、「嘘を千回言うと真理となる」という言葉を噛みしめる。法輪功を良く知らなかった人々は、このような報道を繰り返し聞かされた結果、共産党の宣伝通りに信じるように洗脳されてしまった。

 海外在住の民主活動家、自由派作家・王軍平さんは、「法輪功が弾圧された当初、中国国内の大半の民衆は法輪功に対して悪い印象を持ち、反対の態度を取っていた」と当時を振り返る。

 しかし、ここ数年、民衆の態度は同情へと変化してきたと王さんは話す。海外の法輪功学習者により開発された、ネット閉鎖を解除するソフトウェアのお陰で、真実の情報が中国国内にどんどん流れてきたためだという。

 「現在国内で当局が禁じているる情報は、多くのルートで伝達されており、速度も大変早くなっている。かつてアクセス出来なかった海外のニュースサイトに、大衆は現在入れるようになった。当局が歪曲して伝えていた、六四天安門事件や法輪功の真相にも触れることができるようになった」と王さんは指摘する。

 「ある日、中国社会に民主体制が実現したら、法輪功団体の努力にま
米ワシントンで例年、7月20日前後に、法輪功学習者による中国大陸での共産党政権による迫害停止を呼びかけている(大紀元)

ず感謝したい」と王さんは言った。

 「平民百姓」と名乗るネットユーザーが、「江沢民・元総書記は当初、『法輪功と共産党の間で、民心を獲得する闘争が展開されている』と、法輪功を弾圧する理由についての談話があった。それを見て、法輪功を弾圧する中国政府の決定は、間違っていると最初から分かった」と記者のインタービューにそう返事した。「実際、弾圧が始まる前に、法輪功学習者一万人が、その年の4月25日、中南海付近にある国家『信訪局』に陳情したが、学習者らの平和的かつ堂々とする様子からも、法輪功に対する見る目が変わったと多くの友人から聞いたことがある」と続ける。

 海外の民主活動家たちは、法輪功学習者の反迫害運動をガンジーの「非暴力・不服従」運動に喩え、中国を変える平和抗争であると見解する。法輪功が中国民主運動を促進させたと見解する海外在住の胡俊雄さんは、その理由を3つ挙げた:▼法輪功学習者が執筆した「九評共産党」の著書、▼ネット閉鎖ソフトの開発、▼ウェブサイトやメディアを立ち上げ、共産党の罪悪を暴露した努力。

 民主活動家らの「信頼感」

 中国国内の反体制作家・上官如煙氏は、法輪功に対する中国国内の民主活動家らの見方を次のようにまとめた。 ▼法輪功は現在中共独裁による圧制に反する主流的な存在であることに一致 ▼法輪功学習者が運営するメディアは、中国の貧困層が日常にあった当局による迫害を暴露することに大きな貢献をしている。特に「九評共産党」という大紀元のシリーズ社説は、中国民衆が共産党政権の本質に目覚めたことで中国社会で民主活動は飛躍的に進展し、中国社会の民主化運動にマイルストーン的な存在である。

 上官如煙氏によると、民主活動家たちは現在、法輪功の学習者らにある程度頼っている状況にある。「海外法輪功学習者が運営するメディアに、私は強い信頼感を持っている。彼らの記者たちとこの2、3年間の接触の中で、私の安全に大変気を配っていただき、そこから信頼感が生まれたのだ」「彼らの高い精神性もあるかと思うが、ここ十年、共産党の迫害に対しての法輪功学習者らの平和的な抵抗と暴露から、平和的な理念も深く理解できた。それも信頼できる一つの原因」という。

 法輪功への態度は、スパイを見分ける基準

 このような信頼感から、民主活動家にとって悩みの種だった「スパイ」に対応するための方法が編み出されたという。「現在民主活動家の間で、スパイを見分ける主な基準は、まず、この人の共産党に対する態度である。日常、よく共産党への罵言を発する人がいるが、肝心な時に共産党を弁護して、問題の実質をぼかそうとしている。次に、その人のほかの民主活動家に対する態度も見るべきだ。共産党は民主運動を撹乱するため、内部のコンフリクトを起こそうとする。民主活動家の内部闘争を扇動しようとする人はもちろん、スパイである可能性が高い」上官氏はこう語った。

 そのほか、法輪功に対する態度も、民主活動家がスパイを見分ける一つの基準になっているという。「法輪功の現在の共産党政権に固く反するスタンスを認めるかどうか、さらに、法輪功学習者が臓器摘出された事件を認めるかどうか。これら二点は、我々民主活動家は間違いなく認めることなので、これらに対する態度がスパイであるかどうか見る基準である」と語った。

 中国社会を民主化への転換点に

 フランス在住の中国人ベテランジャーナリスト呉葆璋(ウー・バォチャン)氏が、今年4月に、法輪功問題と中国社会のこれからのトレンドについて、本紙記者の取材に応じて、ジャーナリストとして中国を長年観察したとして語ってくれた。呉氏はかつて中国政府管轄の報道機関「新華社」で28年間勤務し、フランス国際放送局中国語放送部の責任者を務めた。

 「私自身は、中共60年以来の歴史を経験してきたので、中国社会が今後どの方向に発展していくのかはっきり見えていると思う。しかし、どんな方式で、どんなタイミングでこの社会の転換が実現できるのか、私は政治家ではないので、はっきり言えない。ただ、記者の目線で分析することで、方向性は明確に把握している」と呉氏が話した。

 「中共60年の歴史、特に後半30年の歴史を見ると、中共の絶対的な権力が絶対的な腐敗を育ててしまった。私は預言者ではないが、少しでも賢明な人であれば、これから歴史がどの方向に向かっていくか分かると思う。ヨーロッパでは、中国の今後の歴史の転換に対応するよう準備し始めた政治家も現れている」

 
同氏によると、「私は常に中国大陸の報道に注目し、中国を密接に監視している。ここ数年、私は、中国国内での社会転換のうねりに気付いている。それは、法輪功学習者と、共産党政権歴年の被害者や急成長する経済の犠牲者らが、独立派の記者、弁護士、知識人、体制内の有識者らの助けを借りて、共に中国社会を転換していこうとするトレンドだ。これらの人たちの努力のおかげで、共産党の独裁政権が終焉を迎える日はそれほど遠くはない。民主と自由が中国にもたらされる日は遠くないと信じている」。



 法輪功が現在中国での状況について、不滅だと評価している同氏は、次のように話している。

 「11年もの弾圧を経たが、中国社会の各層には、いまだに多くの法輪功学習者が存在している。彼らは、堅い信念を堅持し、身の危険を感じながらも、周りの人々に真相を伝える努力をしている。2003年に私が放送局を定年退職する前、郵便ポストによく法輪功真相のチラシが入っているということを、北京の視聴者から聞いていた」、「更に、11年前と比べ、現在、法輪功は中国国内だけでなく世界各地でも躍進し、世界的な精神運動となっている」と同氏は話を結んだ。


(編集・趙莫迦Zhao Mojia)
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