THE EPOCH TIMES

中国領事館前、消えた抗議看板が復帰へ 撤去裁定の控訴に法輪功が勝つ=バンクーバー

2010年10月22日 09時40分
 【大紀元日本10月22日】10月19日、バンクーバー市の条例の一部に違憲という判決が下り、中国領事館前に立てられた抗議の看板とシェルターの強制撤去命令が無効となり、事実上、法輪功愛好者の勝訴となった。

 バンクーバーの法輪功愛好者は、2001年8月から、グランヴィル・ストリートにある中国領事館前で1日24時間の祈祷をしている。1999年に心身を修養する法輪功が中国本土で不法に禁止されたため、迫害にあっている家族や友人のために始められた。

 領事館前の柵に沿って立てられた「ブルーの壁」には、中国での法輪功迫害停止を呼びかけるポスターが貼られており、中国国内の強制労働所で用いられる拷問の方法や殺害された法輪功愛好者の写真が掲げられていた。

 しかし、2006年、ブリティッシュ・コロンビア高等裁判所の裁判官が、領事館前の建造物は障害物にあたると裁定した後、バンクーバー市は撤去を命じた。

 法輪功愛好者は判決を不服とし、迫害に対する抗議に欠かせないものであり、「権利と自由のカナダ憲章」で保障されている政治的表現の形態であると主張。

 4年にわたる審議の末、控訴裁判所の3人の裁判官が全員一致で、法輪功側の主張を認め、最高裁の判決を誤りとした。キャロル・ハダート(Carol Huddart)裁判官は、下記の通り、書面判決文を発表した。下記の判決文の一部は19日付の「バンクーバー・サン」が記載したもの。

 「従って、条例の第71カ条は、表現の自由と矛盾するため、法的強制力も効力も持たない。但し、この宣告に6ヶ月の執行猶予をもたせ、バンクーバー市が規制に関する処理を見直す機会を与える。

 建造物はすでに撤去されているため、上訴人の強制命令を取り消すという要請は、意味のないものである。

 判決をより明確にするため、抗議のための建造物に関しては市議会の許可もしくは市制の工学者の認可をとるという現在の条項に基づいて、上訴人は自由に申請できることをここに確認する。6ヶ月後に第71カ条が無効になるか、もしくはそれ以前に市が条項もしくは方針を訂正するまでの間は、このような建造物を立てることは違法である」

 法輪功側のジョー・アーヴェイ(Joe Arvay)弁護士は「市が新たな条項を設けない限り、6ヶ月後には、法輪功愛好者が好きなように建造物を立ててもいいということです。新たな条項が導入されたとしても、さらに法的に挑まれる可能性があるので、バンクーバー市側にもかなりの許容が求められます」とコメントする。

 上訴人の一人スー・ジャン(Sue Zhang)さんは「判決を心から嬉しく思います。4年間、法廷を行き来してきました。市の条項を違憲とすることで、法廷は権利と自由のカナダ憲章を支持したのだと思います」と語っている。

 4年間にわたり、法輪功側の弁護士は、建造物撤去の裏には、中国領事館と中国共産党政権からの圧力があることを常に主張してきた。

 判決文では、今回の件に関して中国政権からの圧力があったという証拠はみつからなかったとしているが、現代の中国における法輪功愛好者に対する迫害が、「警官によるいやがらせ、理由なき逮捕と投獄、肉体的な暴行・拷問、臓器摘出のための殺害」などにおよぶ報告書として、幅広く記録されていることを、裁判官が認識したことも述べられている。

 中国本土で急速に広まった法輪功に対し、中国共産党政権は許容性を全く持たず、1999年以来、止むことなく法輪功愛好者を迫害し続けている。

(記者・Joan Delaney/翻訳編集・鶴田)


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