THE EPOCH TIMES

中国初の空母、来年にも誕生か 軍事拡張への疑念が強まる

2010年12月28日 17時31分
 【大紀元日本12月28日】中国が購入した旧ソ連製空母ワリャーグの修復作業は、米軍事専門家の当初の予想より1年早く進んでおり、来年の7月1日、中国共産党建党90周年のタイミングで運用が始まる可能性が高い。また、ワリャーグを参考に、純国産空母2隻の建造も同時に進められている。23日のロイター通信が報じた。

 一方、中国国家海洋局が今年5月に発表した「中国海洋発展報告2010」に、「2009年、中国は空母建造の構想と計画を定めた」との一文をそっと登場させていた。空母保有へ闊歩する姿や、空母計画を当局出版物の中に隠すように公表するやり方に対し、中国の軍事的意図に対する国際社会の疑念がさらに強まった。

 空母建造の狙いについて、ロイターの同報道によると、中国の消息筋は「空母があれば、南シナ海の主権は守れる。我々(中国)には覇権の野心はない」と話しており、中国の空母建造はアメリカと競争するためではないと主張している。

 中国国防部は空母についてのコメントを避けている。

 一方、台湾元防務高官・林仲斌氏は、ワリャーグはマラッカ海峡に配備され、中国のインド洋における石油航路の安全確保に利用されると推測している。また、中国は空母の配備で、南沙諸島(スプラトリー諸島)への勢力拡大も目論んでいると指摘した。

 23日の米軍事ウェブサイトstrategypageによると、ワリャーグはすでに「施琅号」と改名したという。「施琅」は清の康煕帝配下の海軍名将の名前で、1683年に清が台湾を治めたことから、今回の空母命名で台湾に脅威を与える狙いもあるとみている。

 ワリャーグは旧ソ連時代に建造された空母だが、ソ連の崩壊で建造が中止された。1998年に2千万ドルで香港の会社に海上カジノの名義で売却されたが、背後にある本当の買い主は中国当局だった。2002年にワリャーグは大連港に入り、そこで改修作業が進められてきたという。

 一方、空母の建造はスタートにすぎず、空母のもつ戦闘力を発揮させるには数十年かかることもある、とカナダの防衛評論家ロバート・カーニオルはロイターに語った。中国軍筋も、中国はまだ空母で戦闘機を発着させる技術をマスターしていないとロイターに話している。「この技術の習得には巨大な財力と命の代価を伴うことも認識してほしい」と米海軍専門家は指摘した。

 なお、ロイター通信は中国軍筋の話として、中国国産空母2隻の建造は世界最大の造船所・上海江南造船所で行われていると明かした。

(翻訳編集・張凛音)


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