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(Josef Grunig/Creative Commons)

試練の克服、数回の挫折経験がカギ=米研究

 【大紀元日本4月21日】人生に挫折はつきもの。誰もが不幸やちょっとした災難に遭遇することがあるが、そこから立ち直る過程は人によって違う。挫折の痛手からすぐに抜け出し、再び歩き始める人もいれば、落ち込んだ状態からなかなか抜け出せない人もいる。この差は一体どこからくるのか。米国で行われた最新の研究によると、過去にいくつか挫折を経験しているかどうかが困難を乗り越えるカギであり、性格や遺伝に匹敵するほど重要なファクターであるという。

 米カリフォルニア大学アーバイン校のロクサーヌ・コーヘン・シルバー博士(Roxane Cohen Silver)は、2千人のアメリカ人を対象に、離婚や身近な人の死、大病、自然災害などの人生で遭遇した「挫折」を書き出すよう指示した。その後、被験者らは新たな挫折があるたびに報告し、研究者らは彼らの心理的な幸福度を数年間に渡って分析した。

 その結果、意外にも「全く挫折を味わったことがない」と答えた被験者らはそれほど幸福を感じておらず、その程度は過去に10回以上、挫折を経験している人たちと同じだったという。最も幸福度が高かったのは過去に2回~6回程度の挫折を経験したグループで、精神的にも最もタフだった。つまり、温室育ちは軟弱だが、挫折が多すぎてもダメ。適度な挫折経験を持つ人が試練を乗り越えやすく、現状にも満足しているようだ。

 「回数が、カギなのです」とコーヘン・シルバー博士は述べる。「人は様々な挫折に直面して、それを乗り越えようと努力します。人はそこから自分の能力を知り、支援してくれるネットワークと真の友人を見つけます。これらの体験は、次にやってくる困難を乗り越える上で極めて貴重なのです」

 挫折に苦しんでいても、それは必ず次の試練の時に役立つ。挫折経験は、決して無駄にはならないのだ。

 同研究の論文は、Journal of Personality and Social Psychology(性格と社会心理学ジャーナル)に掲載された。

 
(翻訳編集・市村)


 (11/04/21 07:00)  





■キーワード
挫折  苦境  不幸  苦痛  自己治療  


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