米国際宗教自由委員会、宗教弾圧被害者リストを発表、法輪功学習者も

2021/03/01
更新: 2021/03/01

国際宗教自由委員会(USCIRF)は、全世界から集めた宗教弾圧の被害者1004人のリストを発表し、そのうち中国人が548人と最多となっている。

USCIRF主席のガイル・マンチン(Gayle Manchin)氏は、2月25日の会議で、宗教的迫害の状況に焦点を当てた同委員会の2つのプロジェクトを紹介した。それぞれ「信教の自由または宗教的迫害の被害者リスト」(Freedom of Religion or Belief Victims List)、「宗教の良心的囚人プロジェクト」(Religious Prisoners of Conscience Project)である。

USCIRFは党派を超えた連邦政府機関である。 

現在、「信教の自由または宗教的迫害の被害者リスト」では、世界で1004人の名前が収集されている。中でも、中国で迫害を受けている人の人数が世界で最も多く、キリスト教徒やイスラム教徒、法輪功学習者など548人に上る。

湖北省武漢市の法輪功学習者・祝亞さん(55、女)が同リストに含まれている。

USCIRFから提供された情報によると、祝さんは2017年4月25日に逮捕され、18年7月17日に懲役8年の刑を言い渡され、同年から武漢女子刑務所に投獄されている。最初の2年間、当局は祝さんに家族との面会を許可しなかった。彼女の娘である陳雪婷さんが母親に会ったのは18年6月15日の法廷で一度きりで、当時、祝さんの黒髪は真っ白に変り果てていたという。

明慧網によると、祝亞さんは法輪功を修煉する前、障害のある左足は左手で支えないと歩けなかったが、修煉してから筋肉が萎縮した足も丈夫になり、症状が改善された。血尿などの症状が出ている腎臓の病も治癒した。

2017年4月25日の午前7時過ぎ、祝亞さんは買い物に出かけた時、自宅付近で待ち伏せしていた私服警官のグループに拉致された。警官らは捜査令状もなしに家宅捜査し、パソコン2台と複数台のプリンター、「九評共産党」のCDや書籍などの個人所有物や、法輪功の真相資料を持ち去った。

法輪功は「真・善・忍」を原則とした中国伝統の佛家気功修煉法であり、簡単で学びやすい五式の功法で構成され、学習者の心を落ち着かせ、病気を治し、健康を保ち、道徳性を向上させる効果がある。

90年代、法輪功は、学習者の人数が中国共産党員の人数を上回るほど中国で支持されていた。1999年、恐れを感じた当時の江沢民国家主席は、法輪功学習者への弾圧を命じた。21年間に及ぶ迫害は今も続いている。この間、中国の法輪功学習者は危険を顧みず、市民に真相を伝え続けている。

USCIRFのゲイリー・ バウアー(Gary L. Bauer)委員は、「宗教の良心的囚人プロジェクト」の下で、中国の胡石根(Hu Shigen)氏の救出活動をスタートすると決めた。 

胡石根氏は、地下キリスト教会の活動を主導した民主活動家で、2015年7月9日に発生した人権派弁護士の一斉拘束事件「709事件」で逮捕された。

バウアー委員は、「709事件」は(中国共産党による)弁護士や人権活動家に対する大規模な取り締まりであり、キリスト教徒や法輪功学習者の代理人を務める弁護士が、その対象になったと指摘した。

「宗教の良心的囚人プロジェクト」のリストには、香港紙・蘋果日報(アップル・デイリー)の創業者、黎智英(ジミー・ライ)氏や、パンチェン・ラマ11世ゲンドゥン・チューキ・ニマ(Gedhun Choekyi Nyima)も含まれている。

(大紀元日本ウェブ編集部)

関連特集: