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モラルの感じ方、年齢によって変わる=米研究

 【大紀元日本6月23日】人や物を傷つける行為を見たら、誰だってつらいもの。最新の研究によると、その感じ方は年齢と共に変化するという。

 シカゴ大学の神経学者、ジーン・デセティー氏(Jean Decety)と研究者らは、4歳~37歳までの被験者126人に短いビデオを見せた。96話から成るこのビデオには、人が故意に、あるいは偶発的に他者や物を傷つけている場面が映る。研究者たちは、ビデオを鑑賞する被験者らの脳のスキャンと瞳孔の拡張度を観察した。

 同氏によると、被験者らは加害者の行為よりも、傷つけられた人や物に注目する傾向があり、これはすべての年齢に共通していたという。また、故意に人を傷つける行為を見た被験者の瞳孔は、偶発的に行われた場面を見た時よりも拡張した。

 同氏によると、年齢の若い子どもは、加害者が故意か偶然か、傷つけたのが人か物かに関わらず、加害者を「凶悪」であるとみる。一方、被験者の年が上になるほど、偶発的に人や物を傷つけた加害者を「そんなに悪くない」と思うようになり、特に対象が物の場合はそれが顕著になる。加害者に与える罰を考える時、大人になればなるほど、故意ではない行為に対して許容を示し、これは発達した脳の前頭前野皮質と扁桃体に関係するという。

 また、同氏は「被害者に共感する悲しみの度合いは年の若い子どもほど強く、年齢が上がるほどそれが薄れていく。これは、脳の島皮質や脳梁膝下野の活動と関連がある」としている。

 これらの研究から、モラルの感じ方は感情と認知を司る様々な脳の部分が関連していることが分かった。成長するにつれて脳が発達するため、モラルの感じ方も変化していくのだろう。

 同論文は先月、オンライン・ジャーナル誌Cerebral Cortexに掲載された。

 
(Cassie Ryan / 翻訳編集・郭丹丹)


 (11/06/23 07:00)  





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  モラル  道徳  子ども  MRI  


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