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算数の能力は生まれつき?=米研究

 【大紀元日本8月12日】ウチの子、算数がどうも苦手で…という親御さんは少なくないだろう。そろばんを習えば数字に強くなるとか、基礎をしっかり学べば必ず数学はできるようになるとか、様々な報告がある。一方、音楽やスポーツに優れた子供がいるように、瞬時に数量を判断する能力(Approximate Number System ANS)に優れた子供は、算数の成績がよいという研究報告がある。

 米ジョンス・ホプキンス大学の心理学と脳科学科のメリッサ・リベタス博士研究員(Melissa Libertus)によると、人間や動物には生来、数字を目算する能力が備わっているという。例えば、動物はどの場所でたくさんの木の実や植物、小動物を得られるのかを知っており、彼らは取ってきたエサの量を把握している。人間の場合、映画館の空席の数や、会議出席者の人数をひと目で概算したりする。この数字のセンス、ANSは生まれつき誰にでも備わっており、新生児にもその能力があるという。

 これまでの研究で、幼い子供のANSにはバラつきがあることが報告されているが、算数の能力にどう影響するかは分からなかった。今回、同チームは算数の授業を受けたことのない4歳の子供200人を対象に、ANSと算数の能力テストを行った。

 ANSのテストとは、青と黄色の点が散らばっているコンピューターの画面を見せ、どちらの色が多いかをひと目で当てるというもの。画面はすぐに消えてしまうし、子供たちは幼いので数は答えなくてもよい。一瞬で判断してどちらが多いかを当てるテストは、簡単なものもあれば、ほぼ両方が同じ量のため、難易度の高いものもある。同テストの後、子供たちは簡単な数の問題を含む一般的な子供用の算数テストを受けた。

 その結果、ANSに優れた子供は算数の成績も高いことが分かった。これは、子供の算数の能力は教育の質や教え方によるとする従来の報告とは反する結果となった。リベタス氏は今回の研究について、「いくつかの重要な問題を提起しました。そのうちのひとつは、子供たちのANSと目を鍛えたら、将来、彼らの数学の能力が上がるのか、ということです」と話す。また、いくつかの疑問点も浮上したという。ANSに優れた子供は、数の概念を理解しやすいのだろうか?あるいは、ANSに劣る子供は、大きくなってから数学に対して苦手意識を持つのだろうか?リベタス氏は、同研究に課題は残るが、子供のANSを鍛えて彼らの数学能力向上に役立てるなど教育現場への適用も可能だと話している。

 同論文は、科学ジャーナルDevelopmental Science(電子版)に掲載された。

 (翻訳編集・郭丹丹)


 (11/08/12 07:00)  





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研究  算数  数学  ANS  


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