中国国内版Skype、ユーザーを監視 マイクロソフト黙認か

2013年03月14日 14時10分
中国国内版Skypeがユーザーを監視(Photo/Justin Sullivan/ Getty Images)

【大紀元日本3月14日】「中国国内版Skypeがユーザーの利用を監視し、その通信情報を検閲している」。米国の大学でコンピューターサイエンスを専攻する大学院生の研究でこのことが判明し、検閲キーワードの多くも特定されたという。米有力経済誌ブルームバーグ・ビジネスウィークが報じた。

 今年27歳のジェフリー・ノーケルさんは米ニューメキシコ大学の在校生。彼は教授の指導のもとで2011年4月から、関連の研究を始めた。その結果、中国国内で使用される特別版Skypeの「TOM-Skype」側が、ユーザーの通信情報を監視し検閲しているのを突き止めた。「一旦、キーワードを含む通信を発見したら、双方のユーザーの個人情報、通信内容などがTOM-Skypeのサーバーに送られる」。また、片方のユーザーのみがTOM-Skypeを使用する場合でも、双方の通信内容が監視下に置かれることになるという。

 サーバーに送られた情報はどのように利用されているかは不明だが、TOM-Skype側が中国の監視機関と公安当局に協力している構図が浮かび上がっている。

 TOM-Skypeは香港のトム・グループ傘下の「北京訊能網絡有限公司TOM在線」とマイクロソフトが提携する中国国内版Skype。現在、本土で約9600万人のユーザーがいる。

 ブルームバーグ・ビジネスウィーク誌の報道に対して、マイクロソフト社の匿名関係者は、「トム・グループは中国の法律に従い一部の特殊機能を取り付けた」と認めている。中国外交部は同誌の問い合わせに対してコメントしていない。

 Skypeの検閲疑惑は2006年6月と2008年10月にも提起されていた。カナダのトロント大学でインターネット検閲を研究するナート・ヴィルヌーヴ氏も2回ほど報告書で、同様の調査結果を発表した。

 今回、ノーケルさんが検閲の対象となるキーワードを割り出したことに大きな進展があったという。これらのキーワードは国内・国際情勢にしたがって変化し、ユーザーがスカイプにログインする際に、自動的に最新のキーワードデータが登録されているサーバーにつながるという。

 ノーケルさんは約2年間にわたる研究で2000個以上のキーワードを突き止めた。その中には、集団弾圧を受けている「法輪功」とその精神理念「真善忍」、脱共産党運動を意味する「退党」、共産党に関する九つの評論を指す「九評」、1989年に発生した学生民主運動・六四天安門事件を意味する「六四」、尖閣諸島の中国語名称「釣魚島」などが含まれる。

 今年1月、米非営利組織「電子フロンティア財団(EFF)」や、複数の個人情報保護団体は公開状を発表してマイクロソフト社に対し、政府を含む第三者への情報提供を公表するよう求めたが、マイクロソフト社はそれに応じていない。

(翻訳編集・叶子)


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