北京でプロパガンダ看板乱立 「文化大革命再来か」

2013年08月10日 11時40分
【大紀元日本8月10日】中国当局は最近、「民族の偉大なる復興を実現」という習近平国家主席の「中国夢」を宣伝するキャンペーンを打ち出した。北京市内では、社会主義と共産党を讃えるさまざまな看板が立てられている。インターネット上では熱い議論が勃発し、「文化大革命に逆戻りしたのか」との批判が相次いだ。

 これらの看板に書かれているのは、「社会主義は素晴らしい」「共産党は素晴らしい、国民は喜んでいる」「自己努力で、衣食が豊か」「改革開放は素晴らしい、生活は蜜より甘い」「中国はなぜ強いのか、共産党がいるからだ」などと、赤裸々なプロパガンダとなっている。

 熱っぽく語るこれらの宣伝を、ネットユーザーは冷めた目で眺めている。「社会主義は確かに素晴らしい、社会主義下の農民は警察に殴り殺される」というスローガンで応報するユーザーもいた。「何も信じないが、一つの人生経験は確かだ。よい病院はあまり宣伝しない、年中広告を出す病院には行かないほうがいい」というコメントもある。

 習近平氏は昨年11月党の総書記に就任してから、国民に対し幾度も、「中華民族の偉大なる復興を実現する」という「中国夢」を語ってきた。

 習主席の中国夢を後押しするため、人民日報系の雑誌・人民論壇(ウェブ版)は3月末、インターネット上で世論調査を行い、共産党の舵取りについての意見を募った。8割強の回答者は「社会主義」や「中国共産党の一党執政」などに否定的な態度を示した。この調査結果は一旦発表されたが、すぐに取り下げられた。

 今回のキャンペーンについて、香港の月刊誌「開放」の編集長・金鐘氏はドイツの国家ラジオ放送局ドイチェ・ヴェレの取材に対し、習主席の「中国夢」という言い方は一定の新味があるものの、「共産党は従来のプロパガンダと国民を洗脳する手法を捨てたことはない」と切り捨てた。

 中国著名な歴史学者・章立凡氏はドイチェ・ヴェレに対し、習主席が毛沢東のやり方を持ち出したのは、共産党政権を延命させるためだと指摘し、「これで政治改革の可能性は消えた」と落胆した。

 歴史学者で文化大革命研究の権威である余汝信氏は章氏と同じ見解を示した。キャンペーンを打ち出した根本的な理由について、「共産党は幹部の汚職など様々な問題を解決できなくなったため、毛沢東時代の手法で対応しようと試みている」と分析。「このやり方はもう通用しない。過ちであり、警戒すべき状況だ」と警鐘を鳴らした。

(翻訳編集・叶子)


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