【特別報道】基本的価値観を犠牲にして中共政権と付き合えば 未来が絶たれる

2014年06月16日 11時53分

【大紀元日本6月16日】ここ数日、ボストン郊外ニュートン市のニュートン北高校の男子生徒デクルート君は一躍米メディアの注目の的になっている。

 デクルート君はこのほど、北京の交換留学先で、ある中国人生徒のノートに「民主は若者へのプレゼント」、「学校や政府から聞かされた嘘を信じてはならない」、「反抗は正しいことだ」と書き残した。後にこのことが発覚し、デクルート君は中国当局に5時間拘禁された末、反省文を書かされた。米国に帰国後も学校側は罰則として、彼に一生に一度だけの高校卒業パーティーへの参加を禁止した。

 中国側の懲罰は想定内だったとしても、なぜ自国の学校に罰せられるのか。納得できないデクルート君は父親と共に、学校側に異議を申し出た。「自分がいままで教わった米国の価値観は、物事に対して自由な思考と言論を持っていい」と主張した彼。学校側は「中国側との提携関係を重視する」との理由で、その異議申し立てを却下した。

 いま、米国主力メディアの間でデクルート君の問題が取り沙汰されている。ニューイングランド・ケーブル・ニュースは学校側の言い分を報じた。「デクルート君の行為は事前に交わした交換留学の行動規範に違反し、中国の文化を尊重せず、中国側との30年間の提携関係を続けてきた学校側に不利益をもたらした」という内容だ。一方、ボストン・グローブ紙とワシントン・ポスト紙は複数の報道で、「デクルート君を罰するべきか」とのテーマで議論を展開している。

 学校側の批評に対して、デクルート君は反論した。

 中国側も守るべきこの行動規範を、交換留学先の学校と中国当局は数々の違反をしたと主張するデクルート君は、その具体事例を陳述した上、「そもそも中国側は自らこの規範を重視しておらず、遵守しようともしなかった。そのことも一因となり、米国の建国理念に背くこの規範に束縛されることに疑問を感じるようになった」と行動の経緯を説明した。

 この事件は、長年、中国共産党政権(以下・中共政権)との関係構築に関する国際社会のある誤った認識を反映している。すなわち、「波風を立てずにお付き合いすれば、中国の政治と社会に変化をもたらし、知らず知らずのうちに中共政権を感化できる」との認識だ。民主国家の政府、大手企業だけではなく、マスコミ、IT関連企業もみな、このいわゆる「現実的な方策」を実施してきた。その結果、人権問題の交渉や経済・貿易活動、報道など様々な分野において、中共政権の逆鱗に触れないよう気を配ってきた。

 数十年間が過ぎた今、民主国家が期待していた相手に変化はみられなかった。反対に、中共政権は国際社会の優しさにつけ込み、外国からの投資により成し遂げられた経済発展を武器に、民主国家を抑圧している。人権への弾圧はいっそう厳しくなり、外国企業やマスコミへの圧力強化、民主社会への共産党文化の浸透、政治家の買収などは深刻になる一方で、自由社会に危害をもたらしている。

 自由は人間の当然の権利。信仰、言論及び集会などの自由は、民主国家の建国理念の原則である。この基準に照らすと、間違っているのはデクルート君ではなく、中共政権である。

 デクルート君が中国でメモ書きしたものは、言論の自由の範疇を超えていない。陳謝を拒否する彼はこう釈明した。「この地球上にいる人類として、私は剥奪できない言論の自由の権利をもっている」。その言葉通りだ。デクルート君は処罰されるどころか、表彰されるべきだ。

 民主国家において、学校教育は国民に基本的価値観を吹き込むなどの責務を担っている。ニュートン北高校及び一部のメディアは現実的利益を考慮するあまり、中共政権に屈した。これは誤った選択である。教育の理念に反するだけでなく、非常に悪い手本を示した。中共政権の人権侵害を助勢しただけでなく、米国にまで迫害を輸出したことになる。同時に、「強権に対して屈するしかない」と誤った観点を学生に注ぎ込んだ。このような学生が成人したら、米国の基本的価値観を守れるのか。国の未来を担う若者たちが、その基本的価値観を固守しなくなったら、米国の建国理念も、国家の誇りである価値観も崩壊してしまう。

 20世紀において、共産主義運動と共産国家は人類に深刻な災難をもたらした。冷戦終了後、国際社会の最大の脅威は、共産主義を崇拝する中共政権となった。

 「中国を自由な社会に変えていく」。これは民主国家の共通の願いであろう。中共政権は経済利益を餌にして諸外国と接する過程において、国際社会は中国の人権と自由の状況を変えるどころか、その経済利益の誘惑と脅しに負けてしまい、自身の価値観をも捨ててしまい、能動的または受動的に中共政権に浸透され、改変、同化されてきた。

 中国で進行している大規模な人権弾圧、臓器狩りなどの反人類的な暴挙に対して沈黙し続けていること。また、世界にも必ず大きな影響を導くはずである、中共関連組織から離脱する億万人規模の運動や、中国5千年の伝統文化を復興する神韻芸術団の公演に対して国際メディアが報道を自粛し続けていること。これらはみな、民主国家の恥辱で人類の恥辱である。

 中共政権は従来から国際ルールを無視してきた。国際人権規約の批准国であるにもかかわらず、自国民への人権侵害は深刻になる一方だ。自ら制定した法律を遵守しない。無論その他の協議も守らない。「中国の文化を尊重せよ、郷に入れば郷に従え」。これは中共政権が人々を欺くための文句にすぎない。中共政権が行う闘争、迫害、洗脳教育は、中国の伝統文化である仁愛、寛容、信用、正直などの価値観と真っ向から対立しており、中共政権による中国伝統文化及び伝統的価値観の破壊は、中国社会に深刻な道徳危機や各種社会問題を招いた。

 民主社会はこのまま引き続き中共政権の浸透を容認し、利益の前で屈し、基本的価値観を犠牲にするなら、世界的災難が降りかかってくる。

 歴史はすでに証明した。中共政権に協力することは、「トラに向かってその皮をくれと頼む」に等しいのだ。民主国家の政府、マスコミ及び国民が中共政権の暴挙を見てみぬふりすれば、人性、道徳の最低基準が崩壊してしまい、文明の基盤も完全に崩れてしまう。

 総じて言うと、基本的価値観を犠牲にしてまで中共政権と付き合えば、未来までも絶たれる。
 

(翻訳・叶子)
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