民進党に惨敗した台湾国民党 「中国政府もショック」

2014年12月01日 19時57分
【大紀元日本12月1日】29日に投開票された台湾次期総統選の前哨戦となる統一地方選挙は、与党国民党の大敗、最大野党民進党の圧勝で幕を閉じた。親中派の国民党の惨敗について、大紀元時報米国本社のコラム二ストは「中国政府も大きなショックを受けたに違いない」と指摘した。

 6直轄市を含む22の県市のトップや地方議員など九つの選挙を同時に行う台湾史上最大規模の選挙戦。総人口の約7割を占める6直轄市長選で国民党は新北市のみ死守した。22の県市のトップ選挙においては、国民党の6県市に対し、民進党は倍以上の13の県市で勝利を収めた。

 国民党の党首、現職の馬英九総統は29日夜、敗北を認めて支持者に謝罪した。

 投票所の出口調査によれば、民進党と無党派に若者層の支持が集まったほか、30~50代の従来の国民党支持層の票も大量に流入した。有権者が馬政権にはっきりと「ノー」を突き付けた選挙結果ともいえる。

 馬英九総統は2008年の就任以来、両岸の経済・貿易往来を強化する対中融和策を推進してきた。また、中国資本が台湾メディアに参入するなど、中国政府の台湾に対する各方面の影響力が日増しに強まっている。市民の間では、この現状への懸念が広がる一方だ。今年3月、中国・台湾間の市場開放を目指す「サービス貿易協定」の調印に反対する学生たちが立法院(国会)を占拠し大規模な抗議運動を引き起こした。また、格差社会の広がりや住宅価格高騰、食の安全問題など馬政権に対する有権者の不満も高まっている。

 今年6月から続いてきた香港での学生ら民主派の抗議活動も、一国二制度の形骸化を台湾社会に印象付けた。そもそも、一国二制度は当初、台湾との統一のために提案された構想だった。香港への露骨な政治干渉に多くの台湾人は「明日は我が身」と危惧している。

  中国大陸・国務院台湾事務弁公室(国台弁)の張志軍主任が、柯文哲氏が当選した場合、同氏も対話・交流の基礎として92年コンセンサスの共通認識を持つことを望むとするコメントを出したが、柯氏は選挙活動中、「92年コンセンサスはどういう内容ですか」と疑問視する発言をした。

 今回の選挙結果を受け、与党国民党の主導権が弱まるのは避けられない。中国政府は今後、両岸の交流に慎重的な民進党と接しなければならないことになる。大紀元時報米国本社のコラム二スト楊寧氏は、「中国政府にとって大きな悩みであるに違いない」と指摘した。

(翻訳編集・叶子)


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