THE EPOCH TIMES
野心的な中国の戦略

中国、空母から軍機を高速発進させるハイテク技術 子会社化した英国企業から入手

2017年12月20日 23時11分

中国は、10年前に子会社化した英国の半導体企業から、空母に艦載した軍機を高速発進させるハイテク技術の一部を入手していた。この半導体技術は現在、欧州の輸出規制対象だが、買収された当時は、規制対象となっていなかった。

中国が英国の小企業から手にした、軍用できるハイテク技術

米国と中国は10年以上にわたり、リニアモーターを使って艦載機を空母から高速発進させる次世代技術・電磁式カタパルト(EMALS)の開発競争を続けてきた。高い技術を要するカタパルトの完成には、「絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)」と呼ばれる半導体素子が不可欠とされる。

この半導体素子により、電流をミリ秒(1000分の1秒)単位に変換してモーターに送り、空母のデッキから軍機を高速発進させることができる。

サウスチャイナ・モーニングポスト11月18日付によると、中国が所有するIGBTは、半導体開発企業である国有企業・株洲中車時代電気が、傘下である英国の半導体企業ダイネックス・セミコンダクターと共同開発したものだという。

2008年のリーマンショック(世界的金融危機)時に、株洲電気はダイネックスの株を75%買い、子会社化した。

大紀元の取材に応えた匿名の英国政府情報筋によると、当時のゴードン・ブラウン政権は、この技術力ある英国企業が買収されることを「安全保障上の脅威としなかった」と明かした。

現在IGBTは、欧州連合の輸出管理規則428号2009に基づき、英国における戦略的輸出規制の対象となっている。輸出する場合は、英国当局の許可が必要となる。

大紀元の取材に応じた、インド系米国人でノースカロライナ州立大学のジャヤント・バリガ教授によると、IGBT開発情報の大部分は日本と欧州に渡っているという。同教授は1982年にIGBTに関する論文を発表し、開発を先駆けた。米政府は当時、さらなる技術研究のために他国との競合を推薦しており、IGBTを輸出規制していなかった。

「今日、国防総省や米国産業が想定する競合相手の情報技術にIGBTが使われているとは、何とも皮肉なことではないか」とバリガ教授は述べた。

中国海軍の空母、米海軍に「一部は追いついた可能性も」=分析サイト

2017年10月、太平洋で海上訓練中の米海軍空母ロナルド・レーガン。戦闘機F/A-18ホーネットを背景に話し合うクルー(ANDREW CABALLERO-REYNOLDS/AFP/Getty Images)
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