THE EPOCH TIMES

中国共産党の「長い腕」に各国が警戒 法整備で阻止する動きも

2017年12月29日 08時36分

 最近、中国共産党政権の浸透工作が相次いで暴露され、各国が警戒心を強めている。オーストラリアは中国からの政治献金を断ち切る法整備を行い、米国では中国共産党の「長い腕(ロングアーム)」に関する公聴会が開かれた。中国専門家の横河氏は「(各国にある)中国平和統一促進会は親中共団体ではなく、中国共産党委直属の組織だ」と指摘、民主国家を標的とする共産党の「統一戦線(敵対者を共産主義陣営に引き込む作戦)」工作の危険性を訴えた。

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台湾で中共スパイが暗躍 当局は法整備と摘発で対応

 台湾当局は「中国共産党スパイ事件」と台湾大学の傷害事件以降、数カ月にわたり関連組織及び暴力団を捜査してきた。

 台湾警察は12月19日、台湾新党のスポークスマン王炳忠氏らに対し家宅捜索を行い、大量の人民元紙幣等を発見した。台湾メディアの報道によると、王らには共産党スパイ組織を結成した疑いがあり、「国家安全法違反」の罪に問われている。さらに王は、台湾公務員に機密資料を要求したとして有罪判決を受けた周泓暁と親しい関係にあったと判明した。台湾公安によると、台湾に潜伏する中共スパイは約5千人であり、政府機関や軍事施設にも浸透している可能性がある。

 台湾新党と中国共産党の友好関係は長らく指摘されている。台湾新党の主席は近日、19人規模の訪問団で中国本土を訪問し、共産党指導部の兪正声氏及び国務院台湾事務弁公室の張志軍氏と面会した。香港紙「信報」は台湾新党が進んで中共の懐に入る行為を指摘し、もはや台湾における中国共産党の「代理人」であると報じた。

 一方で、ラジオ・フリーアジア(RFA)は中国共産党が相手国においてスパイを育成しているとも指摘する。中国と貿易を行う商人や交流・訪問者なども積極的にスパイとして利用される可能性があるという。

 台湾当局は台湾大学で起きた傷害事件を機に、暴力団摘発にも乗り出した。

 9月下旬、台湾大学で学生が暴力団員に殴打される事件が発生。その背景に中国共産党の指示があることが発覚し社会を震撼させた。台湾の捜査当局によると、台湾の暴力団組織を指揮している黒幕は、中国共産党の組織図に乗らない組織「外聯弁事処」だ。台湾政府は9月より暴力団組織の摘発を5回に渡って行い、主犯格63人を含む計488人の容疑者を逮捕した。

 台湾の立法院(国会に相当)では12月15日に「組織犯罪防制条例」改正法案が成立した。中国共産党の黒幕とされる統一促進党や愛国同心会等の組織を念頭に置き、新たに「持続性と営利性」を要件に加え最長10年の懲役刑を設けた。法案を推進した台湾民進党の王定宇議員は、改正により法の不備が解消されるだろうとコメントした。

各国が中国共産党の影響力に警戒

 中国共産党のロングアームを断ち切る動きは各国で起きている。

 米国国会は12月13日、中国共産党が全世界に共産主義を輸出することに対する公聴会が開かれ、共産党が民主国家の根幹を揺るがしていると非難した。また、中国委員会(CECC)主席クリストファー・スミス氏は、中国共産党政権が使用する手段は民主主義国家の自由を脅かすものであり、他の国家が進める友好関係の構築手段とはかい離していると指摘した。

 全米民主主義基金は近日公表した報告書で、独裁国家の浸透工作が一段と進んだため初めて「ソフトパワー」ではなく「シャープパワー」の語を用いた。同報告書では、中国共産党政権は過去十年の間に数百億ドルもの資金を利用してグローバル規模の浸透工作を行ったこと、共産党政権は民主主義国家の自由な言論環境を利用し、教育プログラムやメディア、文化交流など様々な面で影響力を行使してきたこと、そして世論を中国共産党に有利になるように誘導したことを指摘し、脅威が一段と増しているとした。

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