THE EPOCH TIMES
日本の離島と中国クルーズ観光

奄美大島に食指伸ばす 世界大手クルーズ副社長は中国人

2018年05月17日 21時00分

2年前に立ち消えた中国人向けテーマパークとクルーズ船寄港の港湾建設計画

沖縄県に近く、面積も大差ない奄美大島だが、2017年の入域客数は沖縄が957万人に対して、奄美大島は85万人。一県行政を構え、琉球文化や美ら海水族館などの観光資源を有する沖縄と比べれば、奄美大島はリゾート化など観光開発の深度は深くない。国の特別天然記念物「アマミノクロウサギ」など希少生物が生息し、手つかずの自然が多く残された静かな離島といえる。

クルーズ船誘致計画が浮上した奄美大島最西部の西古見(にしこみ)に属する、瀬戸内町の人口は約9000人。もし、一部で報じられている大型クルーズ船が週2~3回寄港すれば、一週間で地域住民の1.5~2倍近い外国人が入域することになる。不釣り合いな大型訪日観光化計画には、活況を迎えているクルーズ船旅行に力を注ぐ、野心的な中国観光ビジネスがちらつく。

参考:奄美35人集落に中国人5000人?大型クルーズ船誘致計画、国が検討

中国観光旅行局によると2015年、中国のクルーズ旅行利用客は248万人で、すでにアジア市場の約50%を占めている。2020年には450万人に達する見込みだという。

このたび、国土交通省から誘致が提案されているとみられるクルーズ船会社は、世界の業界大手ロイヤルカリビアン・クルーズではないかと島民は口にしている。なぜなら、同社は2年前、奄美大島中部・龍郷町で、中国人向けのリゾートテーマパーク建設と中国発ルートのクルーズ船寄港誘致計画を持ち掛けたからだ。龍郷町は計画に賛同せず、立ち消えとなった。

新華社通信によると、9年前はほぼ「ゼロ」土壌だった中国クルーズ旅行市場は今日、米国に次ぐ2位市場にまで拡大した。急激に伸びた中国クルーズビジネスをけん引したのは、同社国際事業を手掛ける部門「ロイヤルカリビアン・インターナショナル(以下、RCI社)」副社長・劉淄楠(リュウ・ジナン)氏だ。

中国での事業を成功させるためには現地政府や共産党のバックアップがなければ成功できない。RCI社の劉淄楠氏は、中国国内の旅行業イベントにたびたび出席し、中国や海外のメディアインタビューにも登場。自らクルーズ旅行開拓の先頭に立つ。その貢献は大きいとみられ、2015年、劉氏は業界関係の推薦で決まる「中国旅行業界賞」を受賞した。

中国クルーズ業界、一帯一路も歓迎

中国旅行業界賞2015を受賞した、世界クルーズ大手ロイヤルカリビアン・インターナショナル副社長の劉淄楠氏(screenshot)
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