中国の病院で死亡した台湾要人、未亡人が医療ミスと主張

2006/06/05 13:59
 【大紀元日本6月5日】台湾国民党の元老・陳立夫(故人)の息子・陳沢寵氏は昨年、北京の中日友好病院で肝臓手術を受けたが死亡した。その後陳沢寵氏の未亡人・林頴氏は、病院側の治療に不手際があり、治療カルテが偽造されたなどと訴えを起した。中日友好病院はこれについて治療ミスがないと主張し、後にこの事が中共上層部に持ち込まれ、現在は論争中である。中国国内で整った医療監視体制がない上、関連の法律整備も遅れているため、毎年医療事故が多発するが、ほとんどの被害者は泣き寝入りするしかないのが現状だ。

 林頴氏の話によると、昨年7月、肝臓の腫瘍を患っていた陳沢寵氏は妻子を連れ北京旅行に出かけた。その間、体の痛みを感じたため、8月初めに、中日友好医院で入院検査した。病院側の提案で、9月7日に肝臓腫瘍の切除手術を受けることになった。しかし、手術中に大出血し、術後病状が悪化、10日後に北京武装警察総医院で肝臓移植を受けたが、移植が失敗し死亡した。

 その後、林頴氏は台湾と中国を頻繁に往来し、関連の治療資料を収集、本年4月末、北京の政府医療管理部門に苦情を提出、中日友好医院は、陳沢寵氏の治療カルテを偽造したなどと訴え、政府による介入調査を求め、苦情書のコピーを中国衛生部(日本の厚生省に相当する)に進呈した。

 また、林頴氏は中日友好医院の自称「良識のある医者」からの匿名手紙を証拠として公開した。

 林頴氏が提供したこの手紙によると、本年4月末に中共衛生部は専門家による本件に関する調査会を開き、専門家は「病院側の手術前準備が不十分で、病変部位の判断は間違い、想定できる危険な状況への事前準備を怠り、医師団もこのような複雑な手術を実行する臨床経験不足のため、大出血を起し、病状を悪化させた」との結論を出したが、病院側はこの調査結論を受け入れていない。

 また、林頴氏がこの匿名医者の手紙での話を引用し、このような医療事故は中国では極日常茶飯事で、氷山の一角にすぎないという。

 その後中共国務院の呉儀・副首相がこの問題を解決するよう指示し、衛生部長・高強氏などが関与し始め、現在ではまだ結論には至っていないようだ。

 中日友好病院は日本国政府の無償資金協力で、日中両国政府の協力により建設した近代的な病院であり、1984年10月に開院され、国内において、医療設備や技術が比較的に進んでいる医療機構である。しかし、中国では整った医療監視体制がないため、各地で医療事故が頻発し、多くの患者が医療事故で亡くなっても、訴えることすらできず、泣き寝入りするのが現状。今回は、台湾の政界要人関係者が関与したため、このような大事態になった。

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