中華圏政界のプリンス、馬英九・国民党主席を独占取材=欧米メディア

2006年07月13日 07時58分
 【大紀元日本7月13日】タイム誌とInternational Herald Tribuneは10日、台湾国民党の馬英九・主席(56歳)への独占取材を報道した。馬主席は取材の中、両岸関係や台湾の未来構図について、自らの見解を明かした。

 ハーバード大学法学博士号を有し、柔和なルックスと表現力の豊かな馬英九氏は、台北市市長を兼任、2008年台湾大統領選挙の最有力候補とみられている。英語が堪能な同氏は、1980年代後半当時の蒋経国・総統の翻訳を担当していた。

 タイム誌の取材に、馬主席は次のように答えた。

 問:最近、陳水扁・総統の罷免案が発生したが、もし陳・総統が政権から降りる場合、馬・主席は次期総統選挙の実施を望んでいますか。

 馬:望まない。憲法では、副総統の呂秀蓮氏が総統の席に着く。憲法に従い、選挙や、政権交代は行われない。

 問:国民党内で汚職の取り締まりをどう遂行するか。

 馬:我々は「廉能政府委員会」を立ち上げ、党員への汚職監視を強化した。今月末に新しい委員会メンバーを選出する予定。12年前に私が法務部長を担任するときに、官僚汚職と選挙での不正行為を打撃する当初の状況を思い出してほしい。私は清廉かつ公正であると評価を受けている。国民党を(以前と比べ)大きく変化した党に変えることに自信を持っている。党の清廉度こそ我々の未来を決定すると考えている。

 問:両岸関係について、中共政権は「1つの中国」との政権を堅持しているが、馬主席はどう対処するのか。

 馬:中共が指す「1つの中国」は中共政権の統治下の中華人民共和国を意味する。我々が指す「1つの中国」は中華民国(台湾)を意味する。お互いが認め合う必要がない。我々は、相手の存在を挑発したり、否定したりするのを避けるべき。これは1992年に達した共同認識である。

 問:中共政権の数百基のミサイルが台湾に向けられている。中共の指導者を信用しているのか。

 馬:信用していない。当然、台湾にとって脅威的な存在である。しかし、チャンスもある。我々がやり遂げるべきことは、チャンスを最大に、脅威を最小にすることである。

 10日付けのInternational Herald Tribuneは、中華圏の政界において、馬主席のスター資質に匹敵する相手がいなく、自制、謙虚、礼儀正しい、趣味豊かなどの伝統美徳を一身に融合、自然体な男性魅力も溢れていると報道。2001年、この米国式の教育を受けた法律学者は、出生地の香港に訪れた。香港市民は植民地時代英国皇室を迎える礼儀で彼を歓迎した。

 馬英九氏は、年末に台北市長の任期が満了した後、台湾の大統領選挙に出馬するとみられる。

 国民党は馬英九氏が指導する中、政権を奪還する可能性が出てきた。実現すれば、中共政権にとって一定のリスクが生じる。インターネットや衛星テレビ放送、報道自由を求める中国の先鋭メディアが存在する情勢の中、中共政権と馬英九氏との接触は、60年間途絶えた国民党政府による中国大陸への影響を再開させるかもしれない。

 中共政権の判断基準では、馬英九氏は非常に危険的な人物とみなされる。同氏が提唱している台湾での専制型政治から民主化政治への転換経験は、中国政治の変化のモデルケースになる可能性があるからだ。

 馬英九氏は、「台湾は中国の民主と自由の発展、貧富格差の解消を促進する役割を果たせる」と述べ、台湾は経済領域だけではなく、民主社会の発展経験においても、中国大陸に強い影響力を持っていると示していた。

 政治評論家らは、「馬英九氏の個人的魅力と、民主的な台湾大統領選挙を実施する姿勢は、多くの中国人に衝撃を与え、自国の政治体制と比べるようになる」と予測した。

 馬英九氏は公で中共政権に対し、1989年の「天安門大虐殺」の冤罪を正すよう求め続け、それを両岸の談判を再開する条件として挙げている。

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