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北京街頭(TEH ENG KOON/AFP/Getty Images)

腐敗大国、中国

 【大紀元日本1月12日】2年前に殺害された15歳の息子・廖夢君を最後に目にしたのは、学校に卒業証書を取りに行くところだった。中国広東省仏山市在住の作家・廖祖笙と妻・陳国英さんは、中学生の息子を殺した犯人は誰なのかが分かっている。息子の先生たちだ。息子が殺された原因も分かっている。親である自分たちが、学校側が許可なく勝手に費用を徴収することや、教育当局の腐敗を公に批判したのだ。

 多くの中国人にとっては、社会の腐敗現象は、毎日出会う日常茶飯事の存在。中国国内の腐敗は政府だけではなく、教育現場、商業、農場および工場などあらゆる社会各層に行きわたっている。「ロサンゼルス・タイムズ」紙12月28日付けのマーク・マグニア記者の記事は、中国社会の隅々まで蔓延している腐敗の実態を報道した。

 廖夫婦は、息子が殺害されたのち、死体解剖結果報告を警察側に求めたが拒否された。さらにその後警察当局から絶えず恐喝・嫌がらせをされた。失望した廖夫妻は、息子の死因を自ら調査することにした。夫婦は、証人たちが警察らに恐喝される前に集めた情報から、息子が殺害された晩に、息子のクラスの担当主任、教員2人と保安関係者1人が、息子を襲ったことがわかった。

 廖夫妻によると、学校側が領収書を発行しない3900米ドル(約37万円)に相当する「学校選択費」の徴収に対して、自分たちが公に反対してから学校側は廖一家を敵視し始めたという。これに対して、廖氏はネット上で中国の汚職腐敗や、浪費について批判の文章を相次いで発表した。その後に息子が殺害された。

 一方、廖夢君の死因について、仏山市宣伝部の説明は違った。廖夢君は窃盗したため学校側に捕まえられたが、先生たちを攻撃し、その後自殺を図ったという。しかし、事件発生後、地方政府関係者は廖夫妻に対して、高額の賠償金を条件として息子の死因調査を中止するよう求めた。最初の2万米ドル(約190万円)から、次々と金額を上げ、最終的に提示された金額は廖夫妻にとって数年分の年収の7万米ドル(約700万円)だった。条件は廖夫妻が所持するすべての証拠を処分し、今後は同事件に一切言及しないことであるという。

 廖夫妻はそれを断った。「息子の命でお金を儲けるようなものだ」という。

 中国の家庭では学校側から、書籍・制服および給食等規定に背く不合理な料金徴収を受けている。 特に大学入学試験時に重要な科目の担当先生へ、親は、袖の下要求の圧力も受けている。

 企業でも同様な汚職腐敗があり、政府関係者が権力を乱用し企業に金銭を要求、それにより許認可が発行される。また、金額が低いことや政府関係者に対して気に障ることをしてしまうと、商品のごく通常の定例検査も悪夢に転じるのである。情報筋によると、汚職腐敗に使用されるものは現金が最も直接的なものであるが、デパートで売られる高級品、レストランの商品券や芸術品、証券などが追跡されにくいものである。

 また、腐敗スキャンダルも暴露される。ここ数年で最大の事件は企業家フォン・ミンチャン氏の12億米ドル(約1128億円)の融資スキャンダルであり、フォン氏は合計223人の銀行家および政府関係者に対して贈賄を行った。フォン氏は無期懲役に処され、銀行家1人が死刑に処された。

 腐敗は実際に蔓延している。大仏山地区黎沖村では旅行客に対して「汚職腐敗の旅」ツアーを行っている。その付近に建築された超豪華別荘や豪邸を見せるツアーで、所有者は全員地元党支部書記や副書記である。

 一方、共産党上層部幹部らは、汚職と賄賂によって貧富の差を拡大し過ぎるとここ数十年間の経済発展を脅かしてしまうことをよく知っている。しかし、幹部らには逃げ道もなくなっている。腐敗を取り締まる努力すらも、党の政権を脅かすものになるからである。

 上から下まで一貫している腐敗の実態は、大量の警察、地方党委および政府関係者が北京の政策を執行し、異議分子を弾圧することによって成り立つものである。評論家らは、地方政府関係者は自らの職務上の地位に従い、悪事を働く基準にしていると指摘した。

 中国全体にわたり、高度経済成長率はすでにゴールド・ラッシュ心理を形成させ、数百万人が合法であろうが違法であろうが、富を成すためにすべての手段をやり尽くす考えが当たり前のようになっている。

 実際、汚職腐敗は中国の7兆米ドル(約658兆円)という実体経済の3~15%を占めている。また、党員の身分では非合法の土地売買を容易にできることから、イデオロギーより金儲けの機会を重視し、共産党に入党した人数は2007年に7400万人に達し、2002年に比べて10%増えた。

 中国官製メディアの最近の報道によると、過去1年間で約5千人、県級またはそれ以上の上層部の政府関係者が腐敗によって処罰を受けたという。

 (記者・田清、翻訳編集・余靜)


 (09/01/12 12:30)  





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