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社会対立激化、安定維持が急務=中国最高指導部

 【大紀元日本6月18日】中国中央政治局の周永康・常務委員の最近の談話によると、中国社会はいま様々な対立が顕著になり、社会の安定・調和を維持する任務は非常に厳しい、と示し、各政府機構に対し、政治と法的手段を用いて社会の安定・調和に全力で取り組むよう命じた。

 中国当局の機関誌「求是」の最新刊は、中央政治局常務委員、中央政法委員会の書記、中央綜治委員会の主任を兼任する周・常務委員のこの談話の全文を掲載した。

 それによると、企業は経営難に陥り、都市と農村の失業者が増え、大学生の就職難などの社会問題を挙げ、それらにより、人民内部の様々な対立が顕著化し、刑事犯罪が多発、敵との戦いが複雑化になっているとし、各政府機構が社会の安定・調和を維持する任務は非常に厳しいあり、財力・人員の両面において、政治と法的手段を用いて社会の対立を軽減させ、共産党政権の地位を固めるよう取り組むよう命じた。

 中国公安部の公式サイトによれば、最近、公安部は検査チームを結成、6月15日から、全国の各重点地区を巡回・視察するという。

 官製サイト「中新ネット」は、これは、社会の治安の主導権を握り、社会の安定を影響する問題を解決し、建国60周年を迎えるため安定・調和な社会環境を構築するため、と報じた。

 中国民間の人権団体「権利運動」の責任者・張建平氏は、周氏の談話は中国の主要な社会対立や、貧富の格差、幹部の汚職などの社会現実を避けていると指摘した。「権力を濫用し、幹部汚職が横行する上、監督する体制もない。司法の独立が乏しい現体制において、単に強硬手段で国民を制するのは、これらの対立を一層激化させるだけ、社会がますます不安定になる」と述べた。

 米国在住の政治学者・王軍濤氏は、「中国当局が1989年の大学生民主運動を武力弾圧してから、暴力で政治の安定を維持する策に逆戻りした。改革開放により、少数の国民が機会と富を独占するようになり、国民の不満は益々高まっている」と分析した。

 中国の司法と警察機構を主管する周・常務委員の談話は、最高指導部が社会と政治情勢の不安定への憂慮を露呈したものと中国問題の専門家はみている。

 

 (翻訳編集・叶子)


 

 (09/06/18 23:55)  





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