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子供の創造力順位、下から5番目=中国

 【大紀元日本8月30日】国際教育到達度評価学会が21カ国の子供を対象に行なった調査によると、中国の子供の計算力は世界1位である一方、創造力は下から5位であることがわかった。この調査結果は教育熱心な中国国民の間で大きな波紋をよんでいる。

 世界最強の計算力に支払った代価は大きい。同調査によると、中国の中学生が学校で数学を学ぶ時間は週307分間で、他の国の平均217分間と大きな開き。さらに、中国の学生は自宅でも4時間を数学に費やし、他の国の子供の1時間弱を遥かに超えている。

 大きな代価は時間だけではない。子供達の創造力の低下はもっと深刻である。調査対象の21カ国の中で中国の子供の創造力は17位に留まり、自分に好奇心と想像力があると思う小中学生はわずか4.7%で、自分の想像力や創造力を高めたいと思う学生は14.9%に留まった。

 同調査以外の統計データも中国人の創造力の低下を物語る。アメリカの専門学会が共同で選んだ、20世紀の人類の生活に最も影響を及ぼした発明20項目の中に、中国人による発明がない。またアメリカで毎年、2千人以上の中国人留学生が博士号を取得し、2位のインドの倍以上、留学生のトップを占めていながら「中国人留学生の成績は優れているのに対し、想像力は貧弱だ」とアメリカの専門家は指摘する。

 「想像力は知識よりも大切だ。知識には限界がある。想像力は世界を包み込み、発展を刺激し、進歩に息を吹き込む」とはアインシュタインの言葉。

 中国の子供達の想像力が大きく阻害されている背景には、複雑な社会構造が見え隠れする。

 理想の職業から外れた「科学者」

 天津市発行の新聞『都市快報』2009年6月3日の報道によると、 理系3630名、文系4207名の高校三年生を対象に行なわれた理想の職業に関するアンケートで上位にランクインしたのは、公務員、弁護士、医者、記者で科学者が入っていない。

 この調査結果を見た中国科学院が、さらに北京市の中学校2校と小学校2校の1180名の小中学生を対象に、9つの職業から「将来つきたい職業」を選んでもらった所、1位は実業家、2位は歌手・タレントで、科学者は工場労働者と農民と並ぶ下から3位となった。

 国民が嘆く教育の現状

 「下から5位の創造力」という調査結果は、教育熱心な中国国民の間で、大きな波紋を呼んだ。「今の子供達は教育を受ける時期はどんどん早くなり、結婚はどんどん遅くなり、就職はどんどん難しくなっている。大学に袋いっぱいのお金を払い、袋いっぱいの本と取り替える。卒業して稼いだお金は、袋一つさえ買えない。これが今の中国の教育の現状だ」とネット上で嘆く人々。

 想像力を失った教育システム、目の前の利益に目を眩ませた政府、それらに流された親達が「創造力が貧弱な子供達を作り上げた」とあるブログが指摘している。

(翻訳編集・張心明)

 (09/08/30 12:45)  





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