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1月23日、香港入境管理局前で抗議する、神韻公演のチケットを購入した観客(写真=司馬日/大紀元)

主要団員ビザ却下 「神韻」香港公演、直前取消し

 【大紀元日本1月25日】中国の神話と伝説を舞踊や音楽にのせ、伝統文化の深遠さを再現する「神韻芸術団」(本部・ニューヨーク)は、1月27日~31日まで香港で7公演を行う予定であったが、香港当局が直前になって舞台制作の主要スタッフ6人の入国ビザ申請を却下したことから、同公演の中止を余儀なくされた。主催者が23日正午に発表した。共産党政権によって破壊された中国の伝統文化や自由な精神の価値観を表現する同芸術団への北京当局からの圧力に起因していると見られている。チケット賠償や一国二制度への失望から、香港の民間で当局への大きな抗議活動につながる可能性があるとして今後の進展が注目されている。

 期待されている公演

 海外各国の優れた華人アーティストらを吸収して、06年に米国ニューヨークで設立された神韻芸術団は、中国大陸で破壊されつつある五千年来の中国文化の真髄を復興させることを理念にしている。神韻芸術団は過去3年にわたり、世界100都市以上で600回の公演を行い、これまで150万人の観客を動員した。中国の古典舞踊、歌、音楽を中心に創り出した舞台は、文化や地域の違いを超え、舞踊の美、服飾の美、音楽の美、技術の美の領域に新たな水準を設定し、世界各地のトップアーティスト、政治要人、一般の人々の間で幅広く賛賞されてきている。

 主催側によると、中国本土に最も近い香港公演は、今年1月に初めて予定され、4日間にわたる7回公演のチケットは一週間で完売。チケット購入の観客は、香港に隣接する中国本土の人も少なくないという。香港の各界で高く期待されるイベントだった。

 技術者のビザを直前に却下

 主催者である香港法輪大法佛学会の23日の発表によると、ビザ申請を却下されたスタッフ6人は、舞台制作に欠かせない技術者。香港入境管理局は、現地での人員雇用可能を理由にこれらの技術者のビザ申請を却下したが、神韻の舞台に使われる3Dスクリーンには特殊技能が要され、長期にわたる専門的訓練と経験なしでは扱えない。6人の技術スタッフがいなければ、上演は不可能だ。

 香港政府の決定は、観客の利益の侵害にあたると主催者は指摘する。法的な措置を含めて香港当局の責任追及を考えている。

 米国で神韻公演を見た香港誌『開放』の金鐘編集長は、すでにチケットを購入。香港での鑑賞を心待ちにしていたという。金鐘編集長は、中国の伝統文化を提唱する神韻芸術団が、世界各地でのツアーの範囲を広げ、高い評価を得ているため、中国共産党政権は、海外への文化輸出、海外での文化統合戦略において、最大のライバルとなることを恐れているのだろうとコメントした。

 守られていない一国二制度

 香港民主党立法会の何俊仁議員は、主催者側に協力し、入境管理局にビザ発行の再審査を求めていたが、期待した結果は得られなかった。何議員は、香港政府の決定は政治的な要素が絡まるもので、神韻公演の中止を意図する北京当局の圧力が背後にあることを指摘し、「一国二制度が守られていない」と非難した。

 香港の前評議員ラム・ウィンイン氏は、今回の中国当局による介入に対して、香港の独立性を危惧する。「1997年に香港が英国から中国に引き渡される際、今後50年間香港は変わらないと中国は約束した。中国が前進し開放していく上で、自由、文化、芸術の面で香港はユニークな役割を果たすはずだった。しかし、ここ10年にわたり、香港は政治、文化、メディアの面で弾圧されるようになってしまった。香港の民主主義、自由、人権の保護を通すことで、国が本当の意味で前進できることを、香港の人々は中国に示さなければならない」と語った。

 台湾『当代』雑誌の編集長で、台湾総統府前国策顧問・金恒偉氏は、文化活動の神韻公演さえ上演が許されないとしたら、事態は「深刻」とする。香港民衆は、03年の香港の基本法23条立法化に反対した当時と同様に、一国二制度が与える自由を尊び、香港当局に対する抗議デモを通して、神韻公演を成功させようと呼び掛けている。

 神韻芸術団の2010年世界ツアーは、世界30数カ国、300回以上の公演が予定されている。日本公演は3月4日の埼玉を皮切りに、東京、横浜、広島、福岡、兵庫と、17日まで各地を巡回する。  

 神韻芸術団公式サイトはこちらまで

(翻訳編集・趙MJ)


 (10/01/25 08:35)  





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