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国連事務総長・潘基文(バン・ギブン)氏は4日、アラル海(Aral Sea)が干上がったことについて話した(AFP)

かつて世界第4位の湖、90%が干上がった=アラル海

 【大紀元日本4月10日】カザフスタンとウズベキスタンを跨っている塩湖・アラル海は、かつて世界4番目の大きさを誇る湖であり、1960年に面積が6万8千平方キロメートルに達していた。しかし、ここ数十年間で面積が90%も減少した。主な原因として、同地区で旧ソ連が主導した乾燥地区での綿花栽培計画の実行にあるようだ。当時、アラル海に流入した複数の川の水を綿花の栽培に大量の灌漑用水として使用したため、アラル海の水位が激減したという。

 また、水位の激減は盛んだった漁業にも大きな影響を与え、現在は既に漁業を行うことが出来なくなっている。さらに、湖水の蒸発によって、塩分濃度の高い湖底が完全に露呈し、高濃度の塩分を含む砂が季節風に乗って、北欧および日本など、1千キロメートルも離れた地域まで塩害を拡散し人々の健康に危害を与えている。

 現在、中央アジア5カ国を訪問中の国連事務総長・潘基文(バン・ギブン)氏は4日、アラル海を視察し、ウズベキスタンのムイナク鎮とヌクス市を訪ねた。かつて漁業が盛んだったこれらの地域は、今では露呈した湖底に乗り上げた漁船しかなく、まるで漁船の墓場のようだ。潘事務総長は、「これは明らかに最も深刻な地球規模の災難です。本当にショックです」と驚愕した表情で語った。

 潘事務総長の今回の訪問ではアラル海の深刻な状況が最も関心を寄せたことである。実際に、アラル海周辺各国が、貴重な水源利用権利について互いに認識が一致しておらず、問題化している。潘事務総長は各地域指導者に対して、国連が必ずサポートするとし、「固執した先入観を捨てて、一緒に問題解決の方法を見つけましょう」と呼び掛けた。

 地球温暖化および人口の増加で、人々の平均使用可能水量がさらに少なくなり、水資源の競争も日増しに激化する。水資源問題は政府の弾圧と貧困生活を強いられている人たちの不満をさらに高めることから、同地区のイスラム情勢を悪化させると専門家らが懸念する。

 潘事務総長が5日に面会したウズベキスタンのイスラム・カリモブ(Islam Karimov)大統領は、1991年に旧ソ連の解体後に政権を取ってから民主活動家および政治的ライバルに対して強硬手段の弾圧を行った。ちょうどその2週間前に、国連人権委員会はウズベキスタンに対して、2005年に発生した数百人の政治ライバルと人権活動家が弾圧され殺害された事件の全面調査を命じたばかりだ。ウズベキスタン当局はこれに対してノーコメント。

(翻訳編集・豊山)


 (10/04/10 05:00)  





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