THE EPOCH TIMES
中国の国際戦略

日本に歓迎される中国「出稼ぎ」パンダ ビジネス道具としての道

2017年07月15日 22時03分

 東京都上野恩賜動物園で6月12日に生まれたジャイアントパンダの子が、生後一カ月を迎えた。母親「シンシン」と父親「リーリー」が来日したのは6年前の冬。国賓待遇で迎えられたこの希少動物には、中国当局による商売道具としての要素が強い。(2011年2月23日の記事を再掲載)


 2月21日深夜、中国四川省から2頭のパンダが特別専用機で日本にやってきた。各メディアが一斉にこの話題を取り上げ、約3年ぶりのパンダ到着に地元も「パンダ歓迎実行委員会」の設立や歓迎イベントの開催で盛り上がりを見せた。

 2頭のパンダのために東京都は中国側に年間8500万円という巨額のレンタル料を支払うことになる。今まで国宝と称され、諸外国との友好ムードを演出するために無償提供されてきたパンダだが、いまでは、資金を稼ぐための商品となっている。

 中国誌・南方週末は「年収百万ドルの出稼ぎパンダになるまでの道」と題する記事を掲載し、「パンダはすでに外交の手段から金稼ぎのビジネス道具に変身した」と指摘した。

 長い間、パンダは相手国との友好関係をアピールするために無償で提供されていた。しかし、野生パンダの激減を受け、1982年に有償レンタルが始まった。しかし、その費用はパンダ保護のためではなく「道路やインフラ建設」に使用されていた、と同誌は指摘する。

 絶滅に瀕する野生動物のレンタルは国際条約で禁止されている。記事で中国のパンダ保護・研究センターの張和民主任は「今はレンタルではなく、長期間の合同科学研究プロジェクトと呼ぶ」と答え、レンタルという言葉を避けていることを明らかにした。「実はこれは双方の暗黙の了解です。相手国にお金を出してもらって、それを『研究』に使うのです」と釈明した。

 レンタル料の60%は野生パンダの保護、40%はパンダの人工飼育の研究に使われるそうだ。「おかげでパンダの自然保護区は13カ所から64カ所まで拡大した」と張主任は言う。

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