カナダ名門大学、孔子学院を閉鎖 「学校理念と異なる」

2013年02月12日 11時05分
【大紀元日本2月12日】中国当局が海外で大学などの教育機関と提携して運営している孔子学院。2月7日、カナダの名門マクマスター大学は、5年間設置していた孔子学院を今年7月31日付で閉鎖すると発表した。

 マクマスター大学は公式ホームページで、中国当局が同孔子学院の教師を中国国内で選定していると明かした。閉鎖の理由について、「中国側の選定基準には疑問を感じており、わが大学の理念と沿わない」「再三にわたり中国側と意見交換したが、この問題は解決できなかった」と説明した。

 孔子学院の元女性教師で、2年前に辞職した趙さんは、「これは朗報」とコメントする。趙さんは中国国内から招聘された。当局からは「授業では法輪功や、チベットなどの敏感問題に触れてはならない」「これらの『違法組織』に参加してはならない」などと指示されたという。「自分が法輪功学習者であることを伏せておくしかなかった」とカナダ国内紙に話している。

 趙さんは辞職後、マクマスター大学が中国当局の差別政策に協力したとして、カナダのオンタリオ人権裁判所に同大学を相手に訴訟を起こし、関連の証拠資料を提出した。

 マクマスター大学の広報担当者は大紀元の取材に対して、「中国側の教師選定基準は我々と異なっている」「マクマスター大学は異なる観点を持つ人間の権利を尊重する」と述べた。

 カナダ安全情報局(CSIS)のファーデン局長はかねてからこの問題について警告を発している。局長は、同学院は中国大使館にコントロールされており、中国当局の政治活動に協力しているなどと述べた。

 2004年からスタートした中国当局によるソフトパワー戦略。現在、300以上の国と地域で孔子学院が設立されている。設置された各大学は、学科の運営資金として数十万ドルを中国側が提供するという。資金繰りに苦しい大学であれば、感謝して受け入れるだろう。

 孔子の名を冠しているがあくまでも語学教育と文化交流の機関であって、儒学教育機関ではない。設立当初から「国際社会に共産党文化を浸透させようとしている」などと批判が起こっていた。

 海外で「中国の文化スパイ機関」「共産党政権のソフトパワーを浸透させようとしている」とも批判されている孔子学院。カナダのマニトバ大学のローセル教授は同学院に反対する多くの学者の一人である。「中国政府は大学という教育資源を利用して、プロパガンダを実行し、授業内容を合法化させようとしている」と分析する同教授は、2010年に先頭に立って、マニトバ大学での孔子学院の設立をくいとめた。

 日本では2005年から、立命館大学や、早稲田大学、工学院大学、桜美林大学、大阪産業大学、愛知大学などで孔子学院が運営されている。

(翻訳編集・叶子)
関連キーワード
^