米国研究者、中国共産党の投資60億円受け取り拒否「血塗られた金は要らない」(1)

2013年05月24日 15時27分
【大紀元日本5月24日】人殺しを続ける政府からの血塗られた金など要らない-。中国共産党から技術購入の打診を受けた米国の技術開発者は、こう言って6千万ドル(約60億円)もの契約を断った。

 なぜなら、中国当局の絡む非人道的な臓器奪取問題「臓器狩り」を知ったからだ。

 カリフォルニア州シリコンバレー在住の企業家で技術開発者のジェフリー・ヴァン・ミドルブルック氏は2006年、排気ガスから二酸化炭素や硫化水素などを分離し、液化してから再利用する技術を開発した。その後、資金援助の呼びかけを国内で行った。しかし米国政府も企業も、工業規模の大きい装置と技術研究にかかる巨額投資を渋った。

 2011年、中国がこの技術購入に名乗りを挙げた。ミドルブルック氏は2度、中国政府と技術者からなる代表団と面会した。1度目は2011年、中国江蘇省で。2度目は2012年2月、サンフランシスコにて。代表団はミドルブック氏に、6000万ドルの開発資金を提供するとの話を持ちかけた。

 もしミドルブック氏が「イエス」と言えば、同氏は中国で研究室をもち、大規模な工業計画のために必要な科学技術者や設備はすべて政府側が整えただろう。2012年初頭まで、双方の話し合いは淀みなく進んでいた。

 環境に悪影響を及ぼさない石炭利用技術を推し進めたい中国は、ミドルブック氏の技術に大きな期待を寄せていた。現在、中国は世界一の石炭消費国。そして石炭燃焼の排出ガスは深刻な公害問題になっている。伝えられるところによると、大気汚染を原因とする死亡者は2010年に約123万人と推計され、死亡原因全体の約15%を占める。厚く暗いスモッグで覆われた都市では、太陽や青空がはっきり見えない日が続いている。

 ミドルブック氏の目に、大紀元のある記事が目に留まった。中国軍の病院では、何万人もの無実の囚人、おもに法輪功学習者から、生きたまま臓器を摘出されているというショッキングなニュースだった。しかも当局は、臓器を売ることで巨万の富を得ているという。そして、法輪功学習者が死に至るまで酷い拷問を受けていることも知った。ミドルブック氏はためらった。

 「記事を読んでから心の中で葛藤が起こった。一方では、中国からの6000万ドルが非常に魅惑的。新技術の研究開発費を入手するは非常に難しいからだ」

 「しかし、中国で起こっている恐ろしいことも考えた。中国政府は目の前に大金をちらつかせていたが、私は決めた。このお金は受け取れない、と。中国ヘは行けない。この技術の意味するものがどんなに素晴らしくても、共産党の投資額がどんなに高くても、このお金は受け取れない」。ミドルブルック氏は続けた。

 ミドルブルック氏の友人は聞いた。「どうして契約しなかったんだ。世界の技術発展に貢献し、技術開発を続けるためのものじゃないのか」。「中国共産党からお金を受け取っても、それは血塗られたお金だ。臓器を奪取して利益を得ているというのが事実ならば、しかも政府レベルで関与しているならば、私の技術を彼らに売ることは出来ない。どんなに技術が高評価を得て環境に良かったとしても」とミドルブルック氏は答えた。

 (つづく)

(記者・マシュー=ロバートソン/翻訳編集・佐渡 道世)
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