公立校で有神論授業の開講を許可 米ケンタッキー州で法案通過

2017年07月07日 06時26分

 米ケンタッキー州で6月28日、公立の小中学校で有神論の授業を行うことを許可し保護するという法案が通過した。提出した共和党下院議員のD.J.ジョンソン氏は「米国の独立宣言やその他の重要な法律は、いずれも聖書に記述されている『神の前に人間はみな平等』という原則に基づき制定されている」と述べ、聖書は国家の成り立ちと不可分の存在であるとの見方を示した。同日、フォックスニュースは伝えた。 

 聖書には、神は万物の創造主であり、神の前に人間はみな平等だと書かれている。また、人は神の求める道徳規範を守って、博愛、忍耐、自律、誠実といった長所を伸ばすべく、日々努力し続けることが必要だとも記されている。

 また、ケンタッキー州知事マット・ゲビン氏の「学校で『聖書』の授業を選択できないのはおかしいと思います。なぜ私たちの国でこうした授業を許容できないのか、理解できません」という発言を報じ、同氏が、アメリカの歴史の中で聖書の教えがいかに重要な役割をしてきたことを学生に理解するために、学校で聖書を勉強することができるようにすべきだとの見解を述べたことを報じた。

 学校で宗教論を説くことの是非については、15年前にも下院議員で審議されたことがある。当時「学校では進化論だけを教えるのではなく、人間は神が創造したというキリスト教思想も教えるべきだ」と説いたのは、現在の副大統領、マイク・ペンス氏だった。同氏は以前から進化論を信じないと公言しており、キリスト教右派として知られている。

 ペンス氏は議会で「私はいつも、万物の起源について関心を持っている。学生時代に法律や歴史を学んでいたときでさえ、私はずっと地球に生きる人類や生命の起源を探求してきた」と述べている。また、進化論を裏付ける考古学的証拠はいまだ見つかっていないため、学校で進化論を事実として学生に教えるべきでないとも述べている。

 進化論を提唱したダーウィン自身でさえ、進化論が論理的な推論に過ぎず、裏付けに欠けることを認めていた。ペンス氏は「ダーウィンは、いつかこの仮説が化石の発掘によって実証されることを願っていた。だが、彼は結局、期待した結末を見ることなく亡くなってしまった。私たちですら(裏付けを)見つけていない」として、進化論に化石などの物的根拠が欠けていることを挙げている。

 科学分野の研究に反対しているわけではないと同氏は語っている。むしろ、より科学的な研究を進めてゆくことで、神が万物を創造したことを裏付ける物的証拠が見つかるのではないかと考えている。

 進化論を事実とみなして学校で教えることに異議を唱えるケースが増えてきたが、これは時代の趨勢のようだ。トルコ共和国では最近、国民教育省が高等学校の教科書から進化論に関する記述の削除を求める通達を出した。進化論には異論や論争が存在するためだとしている。

 ここ数年、研究者の間でも進化論を排除する動きが広がっている。例えば、薬剤耐性菌の変異は「種の変化」の証拠にはならないという。耐性菌の変異は耐性菌の種そのものが変化して起きるのではなく、細菌の生存能力や、薬剤耐性が変化した結果に過ぎないからだ。こうした変異は、進化論の言う「種の変化」には当てはまらない。

 科学的な検証方法は「観察や実験によりデータを収集する」ことを基礎にしている。にもかかわらず、進化論はこの原則に反している。ダーウィンを始めとする進化論支持者の誰一人として、ある種が別の種に進化する過程を確かめてはいない。進化論は、頭の中で組み立てられた推論に過ぎないのだ。

(翻訳編集・島津彰浩)

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