THE EPOCH TIMES
中国共産党の浸透工作

スポーツ、獅子舞い、オペラコンクール…孔子学院は「地域社会に根を下ろす」

2018年02月22日 06時00分

中国共産党中央統一戦線工作部との関連が強い孔子学院

孔子学院は、表向き「非営利の教育機関」としているが、元責任者は、数千万人にも及ぶ在外華人や留学生の思想指導や情報収集にあたる対外宣伝工作組織「中国共産党中央統一戦線工作部(以下、統戦部)」トップでもあった劉延東・現副首相だ。共産党色が強い組織であることは否めない。

2013年11月20日、ワシントン大学の孔子学院会議で
演説する中国副首相で孔子学院総責任者、
元党中央統一戦線工作部長の劉延東氏
(BRENDAN SMIALOWSKI/AFP/Getty Images)

カナダ政府の安全保障情報機関に21年以上所属していたミシェル・ジュノ=カツヤ(Michel Juneau-Katsuya)氏は、孔子学院の管理側には統戦部関係者が多いと指摘する。カナダでの講演会で「諜報活動を行う『トロイの木馬』であると結論づける研究が、多くの国で指摘されている」と述べている。

合わせて読みたい:加ベテラン情報調査官「孔子学院はスパイ機関」日本でも展開

中国の官製紙チャイナデイリーは2012年12月2日付の記事で、「孔子学院についてしばしば誤解がある」と主張。記事では、孔子学院の総責任者である許琳氏は「トロイの木馬」であるとの批判に対して、「私たちは武器も持っていないのに、どうしてそう表現できるのか」とスパイ疑惑を一蹴した。

2012年、米外務委員会の公聴会に出席した米国のシンクタンク人口研究所の代表スティーブン・W・モッシャー氏は、統戦部の目的について、相手を「堕落させ、譲歩させ、統制する」ことだとし、孔子学院の目的は「これまでの中国に関する西側の主張を覆して中国共産党による論調に塗り替えるため」と主張した。

たとえば同年にインターネットに流出した孔子学院の教材は、朝鮮戦争について、中国共産党の決定を正当化する、修正された歴史を伝えている。

「中国は西側により朝鮮戦争に引き込まれた。国連安全保障理事会が、米国に韓国侵略を拡大させる決議案を可決した。米国が中韓国境の中国の村を空爆したため、中国軍は参戦した」。動画は、抗美援朝(中国共産党が米国と戦い、朝鮮を救う)戦争だと解説する。

書道、スポーツ、獅子舞い…語学だけでない文化浸透工作 日本でも展開

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