露・ウクライナ両首脳会談、天然ガス紛争後初めて

2006年01月12日 21時19分
 【大紀元日本1月12日】露・ウクライナの両首脳は11日、カザフスタンの首都アスタナで会談が行われた。同会談は、両国が天然ガス紛争後の初の首脳会談である。

 VOAの報道によると、ロシアのプーチン大統領およびウクライナのユーシェンコ大統領はカザフスタンのナザルバエフ大統領の就任式に出席したのち会談を行った。プーチン大統領は、天然ガスにおける問題は価格ではないとし、双方が市場化された決算システムの確認にあるとし、ウクライナ向けの天然ガス価格の値下げの可能性を示した。

 ユーシェンコ大統領は、ロシアがヨーロッパ向けの天然ガスはウクライナ境界内を通過する際、中断しないことを保証し、ロシアと締結した天然ガスの契約を履行すると述べた。また、ロシア黒海艦隊が使用するウクライナ・クリム半島基地の使用については値上げしないことも保証した。

 ユーシェンコ大統領はプーチン大統領に対して、ウクライナ経由ヨーロッパ向けの天然ガス量の増量を提案し、そのためにウクライナ境界内に新たな輸送管を建設すると示した。同会談に同席したウクライナ・エネルギー部プラチコフ部長は、両国は近いうちに天然ガスの合資企業を設立することを示唆した。

 政治関係者らは、露・ウクライナ両首脳は友好関係を回復させ、各自の目的を実現したいと分析している。今回の会談は、ロシアが元旦にウクライナに対して、天然ガスの供給中止によって生じた悪印象を挽回できるとされた。また、ユーシェンコ大統領にとって、今回の会談は、3月に行われるウクライナ議会選挙で、親ロシアの選挙民に好感を与えたとみられる。

 ロシアの政治学者ベルカフスキー氏は、ウクライナはロシアより安価の天然ガス獲得に成功し、さらに、ウクライナ経由の天然ガス輸送システムの制御が可能となったことは、ユーシェンコ大統領にとって、政治的勝利であると分析した。一方、ウクライナは今後、ロシアに対しての支払いが確定できて、ビジネスにおいての利益獲得ができたと示した。しかし、国家利益および長期的視点からみれば、ロシアは今回の天然ガス紛争では敗北したと示唆した。

 ウクライナ議会は、ロシアとの契約は「国に対する背信行為である」とし、10日に内閣を解散した。ウクライナのイエハヌロフ首相および司法部長は11日、議会の決定は憲法違反と批判し、憲法裁判所に提訴することを明らかにした。ウクライナ国内の政局動向は目が離せない状況となっている。

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