経済改革から政治改革へ、中共上層部経済改革会議、多党制度などに触れる

2006年05月01日 11時40分
 【大紀元日本5月1日】中共国務院の所属機関「中国経済体制改革研究会」は3月4日、約40人の中共体制内上層部の経済学者、専門家と政府官僚を北京の杏林山荘に集め、「中国マクロ経済と改革のトレンドセミナー」という内部会議を開いた。会議は、中国市場化改革進展の次の段階に関する諸問題について討論を行い、その結果を中共上層部リーダーらに政策作りの参考案として提出する趣旨。会議では、経済領域の話題を超え、共産党の非合法性と多党制度への設立などの問題が触れられ、参加者の意見が激しく別れた。一部の学者が、中国の改革トレンドはすでに経済改革だけでは収められず、政治改革に入るべきだと主張し、その中、北京大学の賀衛方教授は、中共の「全ての権力構造は立憲政治に違反する」とし、中国で多党制度と、軍隊の共産党からの離脱、言論自由の保障などの政治改革に関する言論を提出した。同会議は、保守派に、81年前に国民党右派が開いた反共趣旨の西山会議と例えられ激しく批判されたと同時に、中国国内外で多くの注目を集めた。

 会議後、この上層内部会議の議事録はまず保守派のウェブサイトで漏出され、その後多くの中国語サイトで流布された。議事録から見ると、会議では多くの敏感問題に触れ、例えば外国資本に大型の国有商業銀行の株を販売、日増しに上昇する民衆の不満を反映する敏感な統計データー、共産党が両党、あるいは多党に分化させるなどが話題に上がった。会議参加者の一人は、ネットで公表された議事録の内容は正確だと確認した。誰かが何の意図からこの記録をインターネット上に漏らしたのは分からないが、議事録は公開された後、 極左派と保守派は、賀教授とほかの一部の発言者の言論は、共産党統制を転覆させる目的であると厳しく批判した。

 議事録がリークされた後、会議の主催側が、整理後の議事録を正式発表と決めた。しかし、官製側が発表した議事録の中、賀衛方・教授を含めて一部の発言者の発言が削除された。賀教授は、海外メディアの取材の中、この事件は知っていると認めたが、コメントを控えた。しかし、自分の発言が削除される原因について、議事録が漏洩されたことではなく、共産主義教条を支持する極左派のウェブサイトに注目されているからだという。

 極左派のウェブサイトが、「新時代の西山会議派はすでに形成され、その代表人物は、体制改革研究会の高尚全・会長と世界バンクの中国代表・張春林の中心人物以外、張維迎、李開発、賀衛方、張曙光、李曙光などがいる。彼らの主張は財産権の私有化にあり、私有化を政治体制改革まで深化させるねらい。その最終目的は共産党を消滅することである」と、激しい批判の声を上げ、「新西山会議」に注目するようと中共宣伝部に促した。

 極左と保守派に激しい批判を買った賀教授は、会議で「我々はある目標を持っている。この目標は現在では(公に)言及できないが、将来は必ずこの道を歩まないといけない、つまり、多党制度、報道自由、真の民主と真の個人の自由を実現させること。例えば台湾の現在のモデル」と発言、更に、「党の全ての権力構造は中国憲法に違反している」、「私はすでに20年あまりに参加したこの組織(共産党を指す)は、正式に登録したことはなかった。つまり、(共産党)が執行した権力は、法律以外の権力だと言え、厳重な違法行為である」と指摘した。賀氏は、共産党から二つの対立党派を分化させ、政党の軍隊に対する統制権を取り消すべきだなどと呼びかけだ。

 更に、司法制度に関して、賀教授は、▽党の権力構造の反憲政の性質▽人民代表大会の議会制度に反する性質▽憲法が定めた政治性権利が実現できない、例えば結社と集会の自由、宗教の自由など▽司法システムが独立していない、党が司法への干渉は強め続ける一方▽法律規定の混乱と行政命令が法律の上に立っている現実▽農村の土地問題の厳しい現状など七つの問題に言及した。

 極左派の批判を招いたと対立、賀教授の言論を支持する者も少なくはない。北京在住の中国法律と経済専門家・曹思源氏が大紀元の取材に対し、賀教授の観点は多くの人の意見を代表し、賀教授の多党制度などの提案を支持すると表明した。曹氏が、政治体制改革は経済体制改革の重要条件であると指摘した。曹氏は、中国の改革と開放政策後初めて憲法修正を提案し、立憲政治を実行すると主張した民間学者の一人、80年代趙紫陽が総理在任期間、中央党校、国務院研究センターなどの中共体制内のシンクタンク機関に勤務、99年アジア週刊誌に「中国の新世紀を影響する50人」にランクされた。

 女性経済学者・馮蘭瑞氏(86)は、軍隊は国家に属するもので、党からの離脱は当然であるべきだとコメント、賀教授の多党制度の提案に支持、「党が銃を指揮する」という現状を批判した。極左派からの批判について、馮氏が、彼らに会議を開かせたとすれば、高層からの承認が得たはずとコメントした。馮氏が、上海「青年報」、「中国青年報」、「経済学週刊」などの編集長と社長などを歴任、1983年から世界名人録に収録された。

 米国在住の中国問題専門家・伍凡氏が、「西山会議」は意味重大と指摘、会議での議論は、中国社会の根の深い矛盾と共産党の内部危機を反映しているとコメントした。共産党の上層部から、共産党の非合法性と、共産党分立させ、立憲政治を設立するなどの意見が出たことは、 共産党内部はすでに分化していることを意味していると伍凡氏が述べた。伍氏が、最近中国から共産党暴力政権に抗議するハンスト運動を発起した北京の人権弁護士・高智晟現象を例として言及、当局が数十人の警察を使って高弁護士を監視しながら、彼が海外と24時間自由に電話連絡ができるという。この奇妙な現象は、共産党内部は彼に対する態度は大きく分かれていることを意味し、高弁護士を保護する共産党内部の上層者が、中共政権の崩壊に気付いていることは間違いないだろうと伍氏は指摘している。

 

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