中国、航空会社の台湾表記めぐる米政府の協議要請を拒否=関係筋

2018/06/29
更新: 2018/06/29

[北京/ワシントン 28日 ロイター] – 中国が海外航空会社に対し、ホームページ上で台湾を中国の一部と表記するよう要求している問題を巡り、米政府は中国政府に協議を求めたが拒否された。米当局者など複数の関係者が明らかにした。

中国は、海外航空会社など外資企業に対し、台湾を香港やマカオ同様、中国の一部と表記することを要求。一方、ホワイトハウスは中国の要求について、政府による未来の監視社会を描いた英作家ジョージ・オーウェル氏を引き合いに出し、「オーウェル氏の作品を想起させるようなばかげたものだ」と批判した。

エア・カナダ<AC.TO>やルフトハンザ航空<LHAG.DE>、ブリティッシュ・エアウェイズ<ICAG.L>などは台湾の表記を既に変更している。

一方、デルタ航空<DAL.N>やユナイテッド航空<UAL.N>など一部の航空会社は、中国が設定した5月25日の変更期限の延長を求めた。最終期限は7月25日となっている。

2人の関係者がロイターに明らかにしたところによると、米国務省は5月下旬、この件に関する協議を中国外務省に要請したが、同省は拒否しているという。

関係者の1人は「明らかに外交問題になっている」と懸念を示した。

Reuters
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