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8月3日、ECBが利上げ、トリシェ総裁は(写真)インフレを「非常に注意深く監視」とし10月利上げ示唆(2006年 ロイター/Alex Grimm)

ECBが利上げ、総裁はインフレを「非常に注意深く監視」とし10月利上げ示唆

 欧州中央銀行(ECB)は3日の理事会で、主要政策金利である定例買いオペの最低応札金利を0.25%ポイント引き上げ3.0%とした。理事会後の記者会見でトリシェ総裁は、インフレリスクを「非常に注意深く監視していく」と述べ、2カ月後も追加利上げをする可能性を示唆した。利上げは予想通りで、2005年12月以降4回目となる。

 理事会後の記者会見でトリシェ総裁は、インフレ期待を十分に抑制し続けることが必要としたうえで、金融政策は依然緩和的との見方を示した。

 総裁は「中長期的な物価安定を確実にするため、今後も全ての動向を引き続き、非常に注意深く監視(monitor very closely)していく」と語った。

 総裁は、3月と6月の利上げの2カ月前となる1月と4月の声明で、同様の表現を使っている。

 10月に利上げをする可能性があるかとの質問に対しては、これまでと同じコメントを繰り返し、ECBの政策は事前に決定されるものではなく、2カ月、3カ月といった周期でもないとし、経済指標に左右される、との見解を示した。

 総裁は、年内および07年のインフレは、引き続きECBが上限としている2%水準を上回る見通しとした。これまでの原油高や来年実施の消費税引き上げが及ぼす間接的な影響が要因と指摘している。その上で、原油の一段高、あるいは原油高が広範囲の消費者物価に「二次的影響」を及ぼせば、インフレについて一段のリスクがあるとの見方を示した。

 また、最近のデータは、06年の成長率は2.1%近辺、07年は1.8%としているECBの予想を確認する内容との見方を示した上で、「最近の地政学的緊張およびこれらの市場への影響は、まさに、我々が直面している不透明性を示すものだが、経済成長の見通しにおけるリスクは、短期的には概ね均衡がとれている」と語った。

 一方、インフレの危険に備えて、マネーと信用の大幅な伸びを注視していく必要があるとした上で、過去の利上げはそれらのある程度の鈍化の一助となっているだろう、との見方を示した。

(ロイター8月3日=フランクフルト)

 (06/08/04 07:47)  





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