北京で初の伝統住居オークション、落札なし

2006年10月18日 09時38分
 【大紀元日本10月18日】北京市の西苑飯店で14日、北京の伝統住居である「四合院(しごういん)」の第一回オークション」が開かれた。今回、合計17棟の四合院が出品されたが、最終的に落札される物件はなかった。専門家は、2008年北京オリンピック向けの都市再開発のために、土地収用の対象になるのではないかという不安が落札されなかった主な原因とみている。

 また、元々外国国籍所有者にも競売参加が認められていたが、オークションの前日に、中国人のみに制限され、外国人が落札できなかった。

 四合院は、中国の伝統的家屋建築で、中国の北部や、北西部に多く見られるが、特に北京市では、一大風物詩として著名である。2008年の北京オリンピックに向けて再開発の進む現在ではその多くが取り壊されている。最近、古い四合院の不動産価値に気づいた業者が、住民を立ち退かせた後、修復して高額で富裕層中国人または外国人に販売するビジネスが始まった。北京中心部の崇文門地区の修復済み四合院は最低でも1億円が相場。

 中国紙「新京報」の報道によると、今回の競売に出された四合院は、主に東城区、西城区、宣武区の建物であり、一戸あたりの建築面積は90・3平方メートルから1365平方メートルまで、始値は100万元(約1500万円)から、4000万元(約6億円)までと設定されていた。

 報道によると、オークション会場を訪れ競売に参加したのは12人、そのうち、4人は上海市などの地方在住者、8人は香港や、マカオと外国人。しかし、4ヶ月掛けて準備した今回のオークションは、参加者らは一回も買値を提示しなかったため、落札がないまま1時間で終了した。

 主催側によると、オークション前には購入を考えている人が多くいたという。

 オークション会場に、北京の伝統街「胡同(フートン)」の保護を訴えている活動家・華新民さんも現れた。華さんによると、競売参加者らが買値を提示しなかった原因は、土地強制収用、財産所有権などに対する不安である。また、土地譲渡金が課せられることも購入を制限した要素の1つという。

 オークション会場に訪れたフランス国籍の華人は、買値を提示しなかった理由について「オークションの紹介に、いくつかの疑問点があったが、主催側の説明が不明確。北京市の多くの地域では再開発が進んでおり、落札した四合院は、文化財保護のような措置を受けられるかどうかは保証されていない。また、四合院を落札する場合、土地譲渡金が課せられることになっている。自分が所有する土地を売買する際には、土地譲渡金を支払わないため、四合院の土地の属性が疑問視されている」と述べた。

 主催者側は、「オークションの前日に、関連政府部門からの通達で、競売する16軒の物件のうち、10軒は外国籍の人には販売できないとされた」ことを明らかにし、一部の外国人が落札できなくなったと説明した。

 ※四合院…中国の北部や、北西部の伝統的な世帯単位の住居様式の一つ。特に北京市では、一大風物詩として著名である。東西南北の4棟の建物に囲まれた中庭がある。風水を考慮、大まかな建物の門の配置を南東に決まっている。北京、東北部等の寒冷地では日照を確保するため中庭を広くとっている上、屋根や壁を厚くしている。 陝西省、山西省等では西日を避けるために東西の幅を狭く、南北の幅を長くしている。1949年中国共産党が政権取り私有財産を没収し再分配する政策で、今では建物を分割し、何世帯かで共同居住している。

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