ロイター個人投資家3月調査によると、日本株式に対する個人投資家の投資スタンスの強さを示すロイター個人投資家DI(「強気」の割合から「弱気」の割合を引いたもの)はプラス24となり、前月のプラス60から大きく低下した。2月末以後の世界的な株価下落では、回答者の61%が「損失をだした」と回答した。
この調査は、ロイターが2006年1月から毎月発表している。ロイターCO.JPの個人投資家向けメールマガジン購読者を調査対象としており、今回の実施期間は3月14日─17日。回答数は全国1062人(男性92%、女性8%)で、年齢層は40代から60代が64%を占めた。
<個人投資家DIは12月以来の低水準、自動車、ハイテクが大きく下落>
3月調査の個人投資家DIはプラス24となり、昨年12月(プラス24)以来の低水準となった。日本株に「強気」と回答したのは全体の62%、「弱気」は38%だった。年齢別にみると、強気の割合が20─30代では50%台となっているのに対し、40代以上では60%以上となり、やや差がみられた。
「強気」との回答者からは「世界経済、日本経済ともファンダメンタルは良い(50代男性)、「企業業績の向上と個人消費の増加」(60代男性)、「決算は予想より上方修正されるだろう。M&Aもある」(50代男性)などの指摘があった。
「弱気」との回答者からは「外国人だけが買い主体」(70代男性)、「世界の経済環境に影響されやすい」(50代女性)、「これまでが強気すぎたからその調整」(20代男性)などの声が聞かれた。
業種ごとの投資姿勢(「強気」から「弱気」を引いたDI)を調べたところ、すべての業種で2月よりも悪化した。特に自動車(前月比マイナス24ポイント)、IT・ハイテク(同38ポイント)、薬品・健康(同16ポイント)、金融・保険(同20ポイント)などで下落幅が大きかった。
「現在、投資したい/投資資金を増やしたい株」(複数回答)では、国際優良銘柄、割安株の人気が上昇し、成長株、小型株の人気が低下した。
「現在、投資しようとしている/投資金額を増やそうとしている金融商品」(複数回答)では、預貯金、国債などの債券の人気が高まる一方、国内株式、外国株式、株式投信は人気が低下した。株式投信を選択した個人投資家に、選好する国・地域(複数回答)を聞いたところ、地域別では日本、ユーロ圏、ロシアなどの人気が高まり、インド、中国は低下した。
<6割が損失出すが、株価見通しは強気を維持>
今回の世界同時株安では「損失を出した」との回答が61%で最も多かった。「利益を出した」は5%にとどまり「大きな影響はなかった」が34%だった。
しかし株価の先行き見通しは比較的楽観的だ。今年4月末と6月末の株価予想を聞いたところ、回答の平均値は4月が1万8081円、6月が2万0056円(ともに日経平均ベース)で、今後の上昇を見込んでいる。
株価上昇を見込む回答者からは「M&Aがあり、企業業績は堅調、個人消費も回復」(50代男性)、「新規の投資資金が市場へ入ってくるため」(40代女性)、「決算が予想以上に良くなる」(40代男性)、「米国景気の軟着陸を予想」(70代男性)などの声があった。
07年末まで期間を設定して投資する場合、大型株と新興市場のどちらのウエートを大きくするかについては、大型株が73%、新興市場が27%との回答結果となった。大型株との回答は、世代が高まるにしたがって高くなっている。50代が73%、60代が78%、70代以上が90%となった。
大型株を支持する投資家からは「市場が不安定な時は 大型株で安全性を重視」(60代女性)、「世界の経済成長に伴い、国際優良株に注目が集まりそう」(50代男性)、「新興市場の信頼性に疑問」(60代男性)など、信頼性、安定性を重視する声が多い。
一方、新興市場を支持する投資家からは「安いから」(40代男性)、「大型株は動かない」(50代男性)、「伸び率が高い」(40代男性)など、短期売買で利益を上げられる機動性の良さを指摘する声が多かった。
*ロイターCO.JPの個人投資家向けメールマガジン購読者は、年収500─799万円が32%と最も多く、1千万円以上が26%。金融資産残高(除く不動産)は500万円未満が44%と最多で、3000万円以上は12%。会員が株式投資をする頻度は1カ月に1回が32%と最も多く、1週間に1回が22%となっている。
[東京 26日 ロイター]
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