台湾の防衛費増計画、「強靭な防衛」には不十分=米国防総省高官

2020/10/07
更新: 2020/10/07

[ワシントン 6日 ロイター] – 米国防総省のデビッド・ヘルビー国防次官補代行(東アジア担当)は6日、台湾が防衛費を14億米ドル拡大しようとする計画は正しい方向へのステップだと評価しつつ、中国の脅威が高まる中で強靭(きょうじん)な防衛を確固たるものにするには不十分だと述べた。

台湾の行政院(内閣)は8月、2021年の防衛支出を4534億台湾ドル(152億4000万米ドル)と、今年の4113億台湾ドル(139億9000万米ドル)から増額する方針を示した。中国からの軍事的圧力が増す中、10%超拡大する。

中国が台湾付近での軍事活動を強化する中、ヘルビー氏は米台商業協会が主催したオンライン防衛産業会議で、中国人民解放軍の行動は台湾の「抑圧に対応する能力と準備」を試すものだと指摘。「人民解放軍の行動はリアルで危険である一方、人民解放軍は無敵ではない」とした上で、「台湾は賢明な投資を通じ、台湾の社会と軍が台湾防衛に絶対的にコミットしているという明確なシグナルを中国当局に送ることができる」と述べた。

台湾の防衛費拡大計画については「正しい方向へのステップではあるものの、強靭な防衛にとって必要な台湾固有の利点とするべく、その地形や先進技術、労働力、愛国的な市民の活用を確実にするには不十分だ」とした。

Reuters
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