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天安門広場にとめられた警察車両=2008年3月2日(Fredeic J. Brown/AFP/Getty Images)

中国の「両会」会期延長、警備は空前の規模になるか

 【大紀元日本3月3日】中国当局の年に一度の「両会」(※)は3月初めに北京で開催する予定。今回の会期は例年より3日間延長される見込み。「両会」を前に、3月3日には、会議参加者の議題外れを防ぐための予備会議「中共第17回2中全会」が召集された。今回の会期中の警備は例年以上の規模になる見込み。

 報道によると、今回の予備会議では、各最高国家機構のトップ選挙の候補者リスト、組織改革への意見などを取りまめる。

 中国国内の作家団体「独立中文作家筆会」のメンバーの趙達功さんはラジオ自由アジア(RFA)の取材で以下のように語った。

 「中国は実質上の一党専制の国。代わりに執政できる政党は存在しない。このような状況において、(最高国家機構の幹部選挙の)立候補者は共産党の一存で決める。立候補者の枠の中から、人民代表は支持する人を選らばなくてはならない。予期せぬ人民代表の『暴走』を事前に防ぐために、予備会議が召集された。そのことは全員にとって暗黙の了解である。決定された候補者リストが人民代表大会に提示され、各人民代表がその最高指導部の指示に従って投票を行えば、万事は思うがままに運ぶ」。

 北京在住のある政権関係者はRFAに対し、「人民代表会議の制度が確立して以来、中央の提案が否決されたのは1度もない。なぜならば、すべての提案は『拍手の形式で表決を取る、拍手さえあれば可決されたことになる。投票なんか必要ない」、などと語った。

 報道によると、今回の「両会」の会期は14日間、3月5日から18日に招集され、例年より3日間延長された。最高指導部の事前調査によると、今年の「人民代表」からの問題提出は比較的に鋭く、特に教育経費の増加、医療インフラの改善、社会保障費の増加などを求める具体的な要求が多く出される見通し。温家宝・首相は任期内において、よく多くの人民代表の意見を聞き入れたいなどのことが、会期延長の理由と報じられている。

 そのほかでは、毎年の「両会」前に、北京当局が様々の「禁止令」を発動する。例えば、地方からの陳情者の取締や、「上訪村」(陳情者が臨時に寝泊りする集落)の取壊し、政権異見者への監視・軟禁などが行ってきた。また、会期中には、市内の各観光スポットとその周辺地区で、各種のスポーツ、旅行、娯楽を目的とする飛行も禁止されている。地方から北京に入る観光バスの許可証「進京証」の有効期限も、30日から7日に、トラックは2日に短縮される。

 前述の趙達功さんはRFAの取材に対し、「『両会』の開会中に、我々までもが非常に緊張する。当局に監視されるためである。私への圧力は北京入りが禁止されていること、このことは旧正月と去年年末に2度にわたり通告された」と語った。記者からの「オリンピック期間中に北京に行けるか」との質問に、同氏は、「行けない。その前にさえも、北京には行けない」と答えた。

 去年の「両会」開会直前に、突発的な事件を防ぐために、当局は延べ50万人の警官を動員、町内会のお年寄りも赤い腕章をつけて街頭で秩序維持にあたった。今年8月には北京五輪があるため、内部情報筋によれば、今回の「両会」の警備は、例年にないさらなる大規模になるという。

 

 (※)「両会」は通常、「中国人民共和国全国人民代表大会」と「中国人民政治協商会議」の略称。「中国共産党全国代表大会」と同様に、中国当局の重要な政治行事である。

(翻訳・叶子)


 (08/03/03 17:58)  





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