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ネットユーザーが撮影した写真。倒れたマンションの支柱には一本の鉄筋も確認できない。

上海マンション倒壊原因の調査結果=米土木専門家

 【大紀元日本7月6日】6月27日朝、何の前触れもなく上海市閔行区蓮花南路、羅陽路交差点付近に建てられた大型分譲マンション「蓮花河畔景苑」の7棟のうちの1棟が土台から根こそぎ倒壊した。事件の内幕が次々と暴露される中、上海市政府は3日午前に情報公開の場を設け倒壊事件についての調査結果を公表。倒壊の主な原因を圧力差によるものとし、構造設計を規範に合わせることを要求した。この結論はすぐに専門家や人々から疑いの目を向けられたという。

 上海市政府公表の調査結果によると、建物倒壊の主要原因は7号棟北側の盛土が高すぎ、最も大きなところで10mの高さがあったという。これと同時に建物南側に隣接する地下駐車場の掘削作業も進められており、深さ4・6mまで掘り進められていた。建物両側の圧力差が土台の水平変位を招き、支柱の荷重能力を超えたため倒壊に至った。

 米カリフォルニア大学に勤務し、建物基礎安定の研究に長期にわたり従事している陸博士は、中国共産党が利用した専門家の出した原因は脚部が支えきれなかったことだと見ている。正常な設計状況下において建物周囲に多少の盛土や掘削を行ったとしても建物全体の倒壊には結びつかない。もし掘削し過ぎたことが倒壊を引き起こしたとしても倒壊は突然起こるはずはなく、地面の変位など兆候が現れるはずであるという。土台基礎設計上のミスあるいは施工質量に保証がないならば、間違いなく建物が突然倒壊する原因だろう。このように基礎設計上のミスあるいは基礎施工質量に保証がない建物は耐震性が劣り、小さな地震でも倒壊する恐れがある。

 博士は、通常地面の上に建てられた建築物はその地面より下の球状一定範囲内に応力上昇を生み出し、いわゆる“応力球効果”を形成する。ある意味から言うとこの“応力球”は建物上部にかかる荷重である。建物が重ければ応力球も大きい。“応力球”外の基礎土台は変位が小さいので影響を受けない。倒壊した建物は13階のマンションで高層建築物だ。施工過程において建物は荷重が増加し続け、地面以下の相当範囲内に安定した“応力球”が形成されたはずだ。しかもこの建物周囲では施工中あるいは竣工後、周囲の地面に関する異常な凹凸の報告もなかったことから“圧力球”の基本安定形勢が説明できる。土台基礎設計上のミスあるいは基礎施工質量の保証がないことを除外すれば、この時建築物の周囲の地面で一部の盛土や掘削があっても一般的には建物全体の安定に重大な影響はありえないと説明している。

 また調査報告によると建物両側の圧力差が倒壊原因としており、倒壊した万村付近北側の高すぎる盛土(最高約10m)および一部洪水防止壁が倒壊している。しかし盛土は建物についている訳ではなく大部分は数メートルの高さしかない。このことから盛土の地面以下に及ぼす応力分布がこの建物の土台基礎に及ぼす影響は小さいと言える。一部防水防止壁の倒壊も盛土が形成した“応力球”は一部開放されたことを物語っている。これによりこのマンションの土台基礎が大きな圧力を作り出してはいなかったと言えるだろう。と博士は話している。

 またマンション南側の深さおよそ4・6mの掘削についても報告がある。掘削により一部の土台圧力が解放され、このマンションの土台基礎応力の重分布を作り出した可能性はある。つまり“圧力球”区域の調整である。しかし掘削過程中建物南側地面の重大な変位についての報告はなかった。

 7月2日、上海市のある通りで発生した掘削による付近の建物14棟の沈下と壁の亀裂は今回の「蓮花河畔景苑」施工に類似した例だが、地面に変位が現れたが突然の建物倒壊には至らなかった。

 ある開発企業は「南方日報」に対し、各大開発企業の不動産ビルには実は多かれ少なかれ問題がある。小さな問題は通常各種の折り合いをつけ解決するが、今回の倒壊事件は性質が悪く、何とも言い難いと話している。

 上海の人々は「マンション倒壊で誰もが知っているのは基礎に問題があったことであり、問題は基礎がどんなにボロボロかということを上の人が知らないふりをする、この事が問題です」

 アナリストは上海当局が専門家を利用しマンション倒壊の主要原因を隠ぺいし民衆が早くから暴露している手抜き鉄筋工事問題を回避しようとしていると指摘している。

 
(記者・李華、翻訳・坂本)


 (09/07/06 10:35)  





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