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中国の地方政府は今年地方債の発行を倍増しており、中国の経済紙は、「債務爆弾」を操っていると指摘している。(写真:AFP)

中国地方政府、負債総額が5兆元超

 【大紀元日本10月23日】中国国家発展改革委員会の徐林・財政及び金融司長は15日、「中国都市投資債の創新と発展に関する討論会」で、中国の地方政府の負債総額が既に5兆元(約67兆5000億円)を超えたと述べた。当局は地方政府の債務の拡大による中国経済及び金融市場への打撃を懸念している。政府官員が公の場で言及したのは初めてのこと。

 中国地方政府の負債は年々増加している。04年中国国務院発展研究センターが発表した地方政府負債額は約1兆元(約13兆5000億円)だったが、今年2月中国国内の「金融時報」によると、地方政府の負債額は4兆元(約54兆円)を超え、国民総生産(GDP)の16・5%を占めるという。これは当局が昨年11月に発表した4兆元の景気刺激策とほぼ同じ規模となった。4兆元の景気刺激策のうち、約7割は地方政府や国有銀行が負担しているという。

 更に、今年2月から10月までの約半年間で、負債額が4兆元から5兆元にまで膨らんだ。

 今年の地方負債の「大躍進」は、資金調達の解決に地方債を発行したのが原因だと、財政部官員は示している。

 中国の「予算法」(1994年から実施)では、地方政府は地方債を発行してはならないと明記されている。地方政府は資金調達を解決するため、都市建設投資会社を設立して、その会社の社債である都市投資債(準市政債とも呼ばれている)を発行することで投資家から資金を集めている。

 このように、中国各地に地方政府が設立した都市建設投資会社が3800社以上ある。国家発展改革委員会の統計によると、今年1月~8月まで、全国向けに発行した都市投資債が64本で、資金調達総額は845億5000万元(約1兆1415億円)。05年から08年までの4年間で発行した都市建設債で調達した資金総額が1585億元(約2兆1398億円)だったのに対して、1月から8月までの資金調達額は、過去4年間で集まった資金の半分となっている。これらの資金は主に都市建設や公用事業などのプロジェクトに投入されている。

 政府当局は当初、地方政府が都市建設投資会社設立で資金を調達することを奨励していたため、発行される都市投資債の量が急増した。しかし、地方政府がこれらの債券を償還できるかどうかが問われている。

 財政部科学研究所の劉尚希・副所長は、多くの都市建設投資会社の負債率が大幅に上昇しており、一部の負債率は既に100%に達していると話した。多くの投資会社が管理混乱で、企業の業績や収益を粉飾し、資本金が不足しており、さらに資本金の私的流用が多発している。そのため、投資家に資金を返還できないリスクがかなり大きいという。

 仮に地方政府がそれらの負債を償還できなかった場合、最終的に各銀行に転嫁され、その結果中国金融システムに大きな打撃を与えるに違いないと、劉副所長は示した。

(翻訳編集・張哲)


 (09/10/23 08:16)  





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