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新しく教育部部長に就任した袁貴仁氏(写真・教育部サイト)

中国教育部部長、免職へ

 【大紀元日本11月16日】全人代常務委員会は先月31日、中国教育部の周済部長(63歳)を免職とした。代わりに副部長の袁貴仁氏(59歳)を部長に昇格した。免職の理由は不明だが、教育界の現状に民衆が高い不満を抱える中、輿論の注目を集めている。

 国営通信・新華社の報道によると、免職された周部長は、中国工程院の副書記に就任となる。現教育部副部長の袁貴仁氏が後任に指名された。免職の原因について説明はなかった。

 任期を後2年残しての周済氏の人事更迭は、一般的な人事更迭には見えない。周氏の更迭に多くの憶測があるが、政権内の派閥争いというより、民衆の教育界に対する普遍的な不満に関連していると、メディアは指摘している。

 中国教育界は近年、教育部門のスキャンダルや腐敗が激化している。北京理工大学人文学院教授・胡星闘氏は、周済氏の在任期間に、教育界で不正が横行し、教育官員の腐敗、スキャンダル、学校教育の商業化ならびに政治化など、問題が突出していると指摘した。

 「部長としての彼の責任が問われるべきだが、これは彼一人だけの問題ではなく、中国の教育問題は国家制度によるもので、経済効果や利益ばかり追求していたため、問題が生じた」と胡星闘教授は述べた。

 教育の現状に民衆の不満が高まっている中、周氏の免職は大きな反響を呼んでいる。メディアの報道から掲示板の書き込みまで、周氏を批判する言論が多く出ている。

 「新京報」は、「周済氏は、民衆が教育に対して普遍的な不満を持つ時代に遭遇した」と指摘した。ある教育部内部筋は、教育部部長であっても、多くの問題において決定を下せないと話した。

 周済氏は清華大学の出身で、米国留学を経て、2003年に教育部長に就任。在任中に、中国の経済環境が大きく変わり、教育部門も手段を選ばず経済利益を追求するようになった。例えば、各地の大学は利益のために、学費を大幅に値上げし、規定範囲を超えて学生を募集するなどして、社会から批判を受けている。

 中国メディアの報道によると、周済氏が教育部長を務めている間に、教育部が管轄している大学などで腐敗事件が頻発、教育分野に大きく影響を与えた。最近逮捕された武漢大学副学長の陳昭方と副党書記の龍小楽、10年の懲役を言い渡された同済大学副学長の呉世明、収賄罪で送検された南京財経大学元副学長の劉代寧など、みな教育部管理下の官員である。

 教育界に詳しい湖北省潜江市人大会代表の姚立法氏は、教育部管理制度の行政官僚化が教育の腐敗をもたらしたとし、教育問題を根本から解決するには、学校の管理を政治官僚ではなく、専門家に任せるべきだと指摘した。

 北京理工大学の胡星闘教授は、官員を更迭しても、教育界の問題解決にはならない。根本な問題は国家の政治体制だと強調した。

(翻訳編集・楊J)


 (09/11/16 07:50)  





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