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記憶でニューヨーク全景をキャンバスに

人間カメラ 自閉症画家が記憶でニューヨーク全景をキャンバスに

 【大紀元日本11月11日】

 イギリスの天才自閉症の画家、スティーブン・ウィルシャー(Stephen Wiltshire)氏が、わずか20分間、ヘリコプターで飛行後、ニューヨーク全景をまるでカメラのように、巨大キャンバスに再現したと10月29日、英紙「ディリー・メール」が伝えた。

 スティーブン・ウィルシャー氏は一度見たものを完全に記憶する、自閉症でサヴァン(賢人)症候群(※)の能力を持つ天才画家です。今回のニューヨークプロジェクトはアメリカの最大手放送局の1つ、CBS放送が企画したものです。ニューヨーク上空をわずか20分間、ヘリコプターで飛行した後、ウィルシャー氏が自分の記憶だけを頼りに、長さ18フィート(5・5メートル)の巨大なニューヨーク全景図を描き上げました。細部にわたって、正確に描かれているこの全景図は12本のペンだけを使い、約1週間で完成しました。

 一緒に仕事をするアリアンナ・テリオティス氏(Iliana Taliotis)がウィルシャー氏の制作過程を紹介しました。「彼はまず全体のアウトラインを描き、それからシンボルとなる建物を描き上げる。最後に詳細を細かく描いていく。今回の全景図には、ニューヨーク市、ニュージャージー州、エリス島、自由の女神などが含まれるが、彼の一番のお気に入りはニューヨーク市なので、ニューヨーク市について、一番細かく、如実に描いている」と語りました。

 ニューヨーク以外にも、ローマや香港、そして、2005年には東京も描き起こしました。東京の全景図は長さ52フィート(15.8メートル)に及び、ウィルシャー氏が今まで描いた中で最長の絵となっています。彼の超人的な記憶力と優れた絵の才能が世の人々を魅了してきました。

 ウィルシャー氏は幼い頃から人とのコミュニケーションを取るのが苦手で自閉症と診断されました。その後、絵との出会いで、彼の持つ驚くべき才能が開花しました。2006年に、エリザベス女王によって大英帝国勲位の議員として認められ、現在、ロンドンのロイヤル・オペラ・アーケードにてギャラリーを開いています。

 

 ※ サヴァン症候群とは

 アカデミー賞映画『レインマン』の中、ダスティン・ホフマンが演じる自閉症の主人公が、ウェイトレスが落とした爪楊枝の本数を、一目を見ただけで言い当てるシーンがあります。このような脳の発達障害と同時に、超人的な能力を併せ持つ人のことをサヴァン症候群と呼びます。膨大な量の書籍を一回読んだだけで記憶することや、楽譜が読めないのに、1度聞いただけの曲を、最後まで間違えることなく弾くことができることなどは、その例です。全世界で数十人しかいないと言われています。

 【ビデオ】スティーブン・ウィルシャー氏がローマを描く

 

http://www.youmaker.com/


(翻訳編集・心明)


 (09/11/11 05:00)  





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