イベルメクチン、オミクロン株に効果 興和と北里大学が試験

2022/02/02
更新: 2022/02/02

医薬品メーカーの興和は31日、北里大学との共同研究で、中共ウイルス(新型コロナウイルス)感染症で「イベルメクチン」がオミクロン株に対しても同等の抗ウイルス効果があると発表した。今後は治療薬としての安全性など検証する。

イベルメクチンにはウイルスの細胞内への侵入抑制と複製阻止の作用があり「コロナ感染症治療薬(錠剤)としての応用が期待される」という。同社によれば、この効果はデルタ株など他の変異株でも同等にみられた。

興和は昨年7月、ノーベル生理学医学賞受賞でイベルメクチン開発者である大村智北里大学特別栄誉教授から直接、中共ウイルス感染症の治療薬として臨床試験の申し出を受け、医療現場での使用を想定した第3相臨床試験を行っていた。

イベルメクチンは寄生虫が媒介する感染症の特効薬として、世界保健機関(WHO)がアフリカ諸国を中心とする感染地域に30 年以上にわたり配布している。

しかし、米食品医薬品局(FDA)やWHOはイベルメクチンについて、中共ウイルス感染症患者の治療や予防に使用することを承認していない。FDAは「家畜用のイベルメクチンを服用した後に、入院を含む医療管理を必要とする患者の報告が複数存在する」と警告した。この指摘は複数の英字メディアが伝えている。

いっぽう日本では、東京都医師会会長ほかイベルメクチンの有用性を訴える声は医療従事者から上がっている。

海外における報道があったことを受けて、興和は治験について「ヒトに対する医薬品の臨床試験の実施基準で定められた厳格な基準に則り臨床試験を実施している」と説明した。

日本の安全保障、外交、中国の浸透工作について執筆しています。共著書に『中国臓器移植の真実』(集広舎)。