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1月11日から村民たちは自ら採掘場の稼働を阻止するため抗議横断幕を広げ、見張りを始めた(ネット写真)

騒音と汚染問題により警察と村民が衝突=広東省

 【大紀元日本3月3日】先日、広東省江門市新会区古井鎮の長楽村で、警察と村民の衝突事件が発生した。事件当日は500人近い武装警察と身分不詳の人々が村民500人と数時間に及ぶ衝突を起こし、村民数十人が重軽傷を負った。現在重傷の12人が入院し治療を受けている。

 今回の衝突は、長楽村採掘場の出す騒音と埃が日常生活に深刻な影響を及ぼしていることが原因だ。採掘場が行う爆破の余震で村民の家や学校校舎の強度が下がり、危険な建物となったうえ、村の環境が、発生する埃により汚染されている。村民たちは現地政府に何度も訴えたが効果が無いため、今年1月11日から自主的に採掘場を見張るグループを組織し、抗議の横断幕を広げ採掘作業を阻止していた。

 2月22日午後、村民と採石場作業員との間に衝突が起きた。現地政府は警棒を持ち、ヘルメットや盾で武装した警察数百人を村へ派遣し、村民たちと激しい衝突が始まった。衝突は夜12時過ぎまで続いた。

 村民の黄さんの話によると、武装した警察は武器も持たない村民を唐辛子水で攻撃し、2匹の犬まで連れて来ていた。この様子を見た村民は棒を手に対抗した。20人ほどの村民が負傷し、12人が入院。何人かの小学生も手足に軽いけがを負ったという。

 別の村民によると、村民と警察がそれぞれ500人以上集まり、派出所が犬と軍警察、さらには他の村のならず者を連れてやってきた。彼らは村民たちに唐辛子粉をかけたので、皆、目を開けることができなかった。警察は村民をひどく殴りつけ、犬をけしかけ村民を噛ませていた。こんなことが夜中まで続き、負傷した村民らは車2台で病院へ運ばれて行った。また、警察は衝突の様子を撮影することを禁じ、携帯電話を没収していったという。

 長楽村の後方にはいくつかの連なった小山があり、住民区と小山の間には道路が1本通っている。この道路のそばに採石場があり、ここから1キロも離れていない場所に学校や幼稚園、民家がある。採石場は山林や山の構造を破壊し水土を流出させ、雨水で流れ出した泥水は飲用水や耕地を深刻に汚染している。また、爆破で発生する粉じんが村を覆い、空気の汚染もひどい。爆破の振動で学校や民家には亀裂が入り、強度も下がっている。

 これらの騒音が晩から夜中の3時まで続くため村民は眠ることができず、皆が体調を崩していると村の女性は話す。

 調査によると、同鎮政府は上層部に対し、2千畝(1畝:6・667アール)を長楽村の農業用地として報告しているが、実際は300畝しか村民に分配していないという。このうち千畝以上が鎮政府により個人の黒土と白土(耐火粘土)採掘業者に売り渡され、この採石場はすべて政府内部の職員がブラックマーケットを組織し採掘している。彼らは派出所と結託し、村民が警察に何度通報しても効果が無かった。また、これ以外に個人酒造業者などへも土地は売られている。

 村民たちは何度も関連部門や北京へ陳情しに行ったが、何の結果も得られなかった。聞くところによると、採石場の持ち主は村の委員会へ300万元の採掘費用を支給したが、村民への分配はなかったという。

 村民はこれらの解決を望んでいる。田畑や山は全て売られ、黒土、白土は掘り取られ、金は幹部らが山分けしてしまい、村民は一銭も手に入らない。田畑もなく仕事もなく、食べる物もない、飢え死にするようなひどい状況だ。現在、さらに「騒ぎを起こした」として拘留されている人もいる、と彼らは訴えている。

(大紀元記者・古清児/翻訳編集・坂本)


 (10/03/03 08:13)  





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