THE EPOCH TIMES

当局の封鎖情報を放送 長春市電波ジャック事件関与者、拷問により10人が死亡

2010年05月22日 07時36分
 【大紀元日本5月22日】2002年中国長春市で起きた、中国当局に弾圧されている法輪功の無実を伝える映像をケーブルテレビの電波に乗せて放映した事件で、19年の懲役刑を科せられた長春市の梁振興さんが、5月1日、監禁下で亡くなった。これで、同事件に関与したことで獄中で死亡した人は、計10人に達した。

 1999年に始まった法輪功への集団弾圧。中国当局は、弾圧を正当化するために、法輪功愛好者に「精神異常者」「殺人鬼」など様々な汚名をかぶせ、法輪功を妖魔化するプロパガンダを国中の報道機関を総動員して流し続けてきた。それにより、中国国民に、法輪功に対して嫌悪感や怨恨感情を抱かせるように仕向けた。

 2002年3月15日夜8時頃、長春市ケーブルテレビの8つのチャンネルで、法輪功が世界各地に広がっていることや、当局の詐欺宣伝を分析するビデオ映像が、約50分間一斉に放送された。同事件は、数百万の市民が、法輪功弾圧の真相とその違法性を知ることにつながった。

 事件直後、当時の江沢民・総書記は激怒し、「全力を挙げて、参加者を1人残さず逮捕せよ」と命令。現地では計5千人以上の法輪功愛好者が一時身柄を拘束されることとなった。うち、7人が拷問によって死亡した。そのほか、15人は4年から20年の懲役刑を科せられた。そのうちの3人は後に拷問で死亡した。今回の梁振興さんがその3人目である。

 2002年9月、梁振興さんは当局に身柄を拘束された。2、3日に一回、目隠しされたまま秘密の拷問施設に連行され、過酷な拷問を受けたことを、後になって本人が証言していた。

 その後、梁振興さんには19年間の懲役刑が科せられ、吉林省の複数の監獄に転々と移され監禁された。死亡する前に、吉林監獄、鉄北監獄、四平監獄、公主嶺監獄で残酷な拷問を受けていた。

 
2002年監禁中の梁振興さん(大紀元)

拷問に耐え切れず、梁振興さんは飛降りなど3回ほど自殺を図ったが未遂に終わった。

 遺族の証言によると、2006年6月の真夏日に家族と面会できた梁振興さんは、冬着だが寒いと漏らしていた。亡くなる前の2010年4月12日の面会時に、梁振興さんは極度にやせ、歩くのも話すのも困難な状態だったという。

 一方、家族も、監獄側や「610弁公室」(法輪功弾圧のために設立された専門組織)から圧力を受け続け、妻は監視・脅迫されていた。

 今年4月25日、梁振興さんは危篤状態で病院に搬送されたが、警察の監視はずっと続けられていた。家族は治療のための一時出所を要求したが、監獄側に却下された。

 5月1日午前10時ごろ、梁振興さんは病院で息を引き取った。享年46歳。

 
同事件に関わった劉成軍さん。逮捕されて1年9ヶ月後に獄中で拷問により死亡(大紀元)。この写真をもとに、キャサリーン・ギリスが『堅忍不抜の精神』という題名の絵画を作成。『真善忍国際絵画展』のコレクションの一枚として収められている。

同事件に関わった雷明さん。2006年8月6日に獄中で拷問により死亡(大紀元)

※法輪功(ファルンゴン)とは、創始者の李洪志氏が、古来から個人的に伝えられてきた気功法の一つを、誰でも学びやすい五式の功法にまとめ、1992年から一般に公開普及してきたもの。心身の健康にとって効果が高いことから、人々の圧倒的な支持を獲得し、一般庶民から政府高官、軍の関係者に至るまで、中国社会の各層で幅広く愛好された。

 1999年7月、中国当局に弾圧されるまで、愛好者は1億人に上ったと推定されている。法輪大法情報センターの公式サイトでは、今でも続いている迫害の事実が伝えられている。10年以上に及ぶ弾圧で、少なくとも3300人が拷問などで死亡、数十万人が投獄されている。

(記者・丁誠、翻訳編集・叶子)


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