THE EPOCH TIMES

世界の代表的な火山

2010年06月07日 07時00分
 【大紀元日本6月7日】アイスランド南部に位置するエイヤフィヤトラヨークトル氷河の火山は連日の噴火により大量の火山灰を噴出し、噴煙が欧州全域の上空を覆い尽くした。このため10万便のフライトがキャンセルされ、約20億ユーロ(約3100億円)の損失が推定されている。

歴史上、エイヤフィヤトラ火山の噴火と同じような火山爆発は何度も発生しており、火山付近の住民たちは破壊や埋没で命や物を失ってきた。火山爆発はまた、間接的な危害として、地震、津波、洪水、土石流、土砂崩れ、雪崩、毒ガス噴出、異常気候なども引き起している。

以下にアイスランドの火山と同レベルの火山を取りあげてみた。

*米国:イエローストーン国立公園
最後の爆発:64万年前

米国イエローストーン国立公園は世界最大級の火山地帯で、同公園のカルデラは長経70キロ、短径45キロ。その地下には直径約70キロ、厚さ約10キロのマグマだまりが存在する。この巨大なマグマだまりは、地表に最も近い部分は地下わずか8キロで、今も膨張し続けており、1923年から現在までで、同公園の一部地区では地面が70センチも上昇している。

地質学者によると、イエローストーン火山はこれまで100回以上噴火しており、最初の噴火は1千650万年前、最後の噴火は64万年前と推測されている。噴火周期はおよそ60万年。ここ数年は太陽の活動が活発化していることもあり、そろそろ噴火するのではないかと見られている。

イエローストーン火山は噴火後、公園内の1万平方キロメートル以内が火砕流により被害を受け、数十万人が死亡もしくは重傷となる可能性があると米英科学者は予測している。この世界最大級の火山はすでにレッドシグナル状態にあり、外力(太陽の活動や人による掘削)を受けなくても噴火する危険性があるという。
ハイデンバレーをゆったりと蛇行するイエローストーンリバー(Ed Austin/Herb Jones/ウィキペディアより)


長経70キロ、短径45キロにも上るイエローストーン・カルデラ(Ed Austin/Herb Jones/ウィキペディアより)



*インドネシア:メラピ火山
最後の爆発:06年5月

インドネシア、ジャワ島中部に位置するメラピ火山の最近の噴火は06年5月。地震により5千人が死亡している。07年、噴出した火山灰は高度4千メートルにまで達した。非常に活発な火山であるにも拘らず、その周囲には約20万人が生活している。

地理学者によると、40万年前にすでに小規模な火山活動が始まり、1万年前に災害を引き起こすようになり、最近の500年間で大規模な災害が発生するようになっている。1006年、噴出した火山灰がジャワの全域を覆った。7世紀から8世紀に栄えたマタラム王国も、火山灰による被害を受けたと考えられている。

現在メラピ火山は10年から15年に一度の周期で噴火しており、1548年からすでに68回の噴火が発生している。この噴火回数は国際火山学協会および地球内部化学協会の専門家が常時観測対象とするのに十分な回数である。
06年6月15日。灼熱の噴煙を上げるメラピ火山では、救助活動が難航した(SONY SAIFUDDIN/AFP/Getty Images)



*コンゴ:ニーラゴンゴ火山
最後の爆発:2002年

ニーラゴンゴ火山は傾斜の強い層状火山で、標高3千470メートル。火口の最大直径は2キロ、深さは約250メートル。中には溶岩湖も存在する。ここ150年の間に50回以上も噴火している。かなりの危険が潜在するが、周囲の土壌が肥沃なことや、湖が近いことなどから人々が集まってくる。

1977年の爆発時、溶岩湖から溶岩が流れ出し、1時間ほどで周囲20平方キロメートルを埋め尽くしておよそ70人が犠牲となった。94年にも同様の災害が発生している。

2002年1月17日の噴火では、南側山腹の割れ目から低粘性の溶岩がゴマ市中心部に流れ込み、40%の建物を破壊。数十人が死亡し、50万人が家屋を失った。噴火による溶岩流は今なお流れている。

ニーラゴンゴ火山は、アフリカで最も活発な火山に数えられ、ニアムギラ火山と共にアフリカの火山活動の5分の2を占めている。
2002年1月19日、山腹の割れ目から溶岩が流れ出すニーラゴンゴ火山(MARCO LONGARI/AFP/Getty Images)


2002年1月12日ニーラゴンゴ火山の噴火。巨大な火球と噴煙の様子を見守るゴマ市の人々(PEDRO UGARTE/AFP/Getty Images)



*グアテマラ:サンタ・マリア火山
最後の噴火:1902年

中央アメリカ、グアテマラ南西部にある安山岩の成層火山。1902年の火山活動は有史以来初で、火山噴火の詳細な過程が記録された。前回の爆発からおよそ5千年ぶりと見られており、火山爆発指数(VEI)は6。直径約700メートルから1千メートルの火口を残した。付近のケツァールテナンゴでは約5千人が死亡。災害後、多くの人がマラリアに感染した。

20年後の1922年に小規模な噴火が再び起こり、寄生火山(山腹からの噴火によってこぶのように生じた火山)サンチャギトが誕生している。

グアテマラ火山の噴火では大量の火山灰が発生し、その灰は数千キロ離れた米サンフランシスコまで届いている。
サンタ・マリア火山(Worldtraveller/ウィキペディアより)



*フィリピン:タール火山
最後の噴火:1977年10月3日

フィリピンのタール火山は直径10キロ以上のタール湖の中に散在する多くの小島の一つであり、最も活発な火山の一つとして有名。

1572年からタール火山では33回以上の噴火を記録している。当時火山から噴出した火砕流は付近の村を破壊し、村民100人以上が死亡。タール火山の活発な活動は付近住民の生命を脅かしており、フィリピン地震局は付近に観測点を設置、タール火山の厳しい監視を続けている。2009年6月13日から7月19日の間、地理学者により9回にわたる火山地震探測が行われた。

タール火山は標高311メートル。その火口には火山湖がある。火山活動はかなり頻繁で湖口は絶えず泡立ち、湖畔にも薄煙が細長く立ち昇っている。湖水は豊富なミネラルと希硫酸を含む。世界で最も小規模で最も活発な火山のひとつである。
水草を刈りいれる農夫。正面の山はタール火山。(JASON GUTIERREZ/AFP/Getty Images)


上空から撮影したタール火山 (Mike Gonzalez/ウィキペディアより)



(翻訳編集・市村)
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