THE EPOCH TIMES

チャイナドリーム:ベトナム人難民、複数の高官と愛人関係で成功

2011年02月20日 10時06分
 【大紀元日本2月20日】裙帯(くんたい)、中国語の文字面の意味はスカートのひも。そこから女性で結ばれた男性たちのつながりを意味するようになった。愛人関係を持つことで少なくとも15人の省長(日本の県知事相当)と中央レベルの部長(日本の大臣に相当)とコネをつくり、中国の政財界トップの間で自由に出入し、巨額の富を築いた女性、李薇(リー・ウェイ)のストーリーを、このほど中国経済権威誌「財経」が「公共裙帯」と題する記事で取り上げた。「チャイナドリームの典型的な例」であるという。

 汚職幹部の「公共愛人」

 北京郊外にある秦城刑務所は、内部闘争や汚職で摘発された共産党高層幹部や、重大な罪を抱える政治犯を監禁する場所として中国で最も有名である。ここに李嘉廷(リー・ジアティン)元雲南省省長、劉志華(リウ・ジーホア)元北京市副市長、黄松有(ホアン・ソンヨウ)元最高法院副院長など汚職で失脚した共産党高官が監禁されている。

 このほか、元山東省委員会副書記の杜世成(ドゥー・シーチョン)、中国石油化工業(シノペック)元董事長の陳同海(チェン・トンハイ)や、元国家開発銀行副頭取の王益(ワン・イー)、元公安部部長助理の鄭少東(ジョン・シャオドン)もここにいる。

 財経誌によると、異なる部門、地域だったこれらの汚職幹部には一つの共通点があるという。それはこの7人の間に李薇という「共通の愛人」がいることだ。

 フランス人の血をひく父とベトナム人の母の間で生まれた李薇は、7歳の時に、難民としてベトナムから雲南省に逃げ込んだ。若い時からあらゆる仕事に苦労して努力した結果、33歳のときに中国人の身分証明を獲得した。その後、雲南省の煙草局のある幹部と結婚して、夫の紹介で雲南省高層幹部と接近するチャンスを得た。

 その時から李薇は、複数の高官の間で「コネ網」を編み、それを利用して土地開発のビジネスに従事し富を築き始めた。現在国内外に会社を20数社もち、タバコ、不動産、広告、石油、証券などのビジネスを展開しており、資産は百億元(数千億円)に達しているという。

 美貌や若さを資本にして汚職高官と愛人関係を持つことによって財を築いた女性たちが、今の中国には溢れているが、李薇はその中でも一際すぐれた「腕」を持っている。彼女と関係を持った高官らは、彼女が編んだコネ網で巨額の汚職をしたことで次々に摘発され失脚したが、彼女のほうは賄賂の疑いで一度拘束され取り調べを受けたが無事に釈放された。財経誌の記事によると、最近自由の身となった彼女は「再び巻き返すことができるかもしれない」という。

 「彼女が歩んできた道を振り返ると、難民から富豪になったその 人生ストーリーは、まさにチャイナドリームの典型的な例そのもの」。財経誌の記事はこのように結んだ。

 共産党政権の共同利益を守ることや、腐敗に対する民衆の怒りを抑えるために、当局は腐敗幹部の摘発に力を入れている。腐敗高官の間で「愛人を共用する」話題も、これまでメディアで報道されたことがある。しかし、今回の財経誌の報道はこれらの高官の名前を伏せることをしなかった。この大胆さが共産党宣伝部のボトムラインに触れたのか、財経の記事を転載した湖北省の地方紙3社が同省宣伝部から自粛の通知を受けたという。

 チャイナドリーム、権力・セックス・利益の交換か

 人民が「調和」の生活を実現できている社会主義だと共産党政権が主張する現中国で、女性が成功をなし遂げる道は、美貌とセックスを用いて権力階層から利益を入手すること。財経誌のこの結論は、チャイナドリームの本質に触れているのかもしれない。

 現中国では、少数の権力を持つ家庭を除いで、どんな家庭でも自分の娘が堕落した男性からハラスメントの被害を受けないよう保護することはできない。米国在住の自由派女性ライター・何清漣氏は、財経の記事についてこのように感嘆した。

 何氏によると、「権力とセックスが手を結んだ現中国の風土では、女性はどうしても権力男性のペットにされる運命に陥る。多くの女性は身体を用いて仕事と学習のチャンスをつかんでいる。今の中国に生きている女性はなんと不幸であろうか。近年の女子大生らの求職状況からも一目瞭然であろう。今世紀に入って、大学生の就職難問題が浮上し、多くの女子大生が職を探す際オーナーから性的なハラスメントを受けている。優位的な権力を利用して部下に性的なサービスを要求する現象が中国の各業界に溢れている。大学でも年配の教授らが博士やマスター課程の募集に際して、権力を利用して女性を遊びものにするケースをしばしば耳にする」

 高官のコネ網を駆使して財を手に入れた美貌女性の「成功物語」は実は、男性主導の現共産中国の風土を表していると、何女史は指摘する。「将来の中国人がどのような目線どのような思いで今の時代を振り返るにせよ、李薇のストーリーは21世紀前半のチャイナドリームと富の神話を物語る代表作になるだろう」

(趙莫佳)


関連キーワード
^