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地方都市の住宅価格、激しく上昇 6月の上昇幅は北京上海を越える

 【大紀元日本7月26日】中国国家統計局は18日、「6月の全国70大・中都市における新築住宅販売価格変動状況」を公表した。同資料によると、全国70都市のうち12の都市で、新築住宅販売価格が前月比より下降。14の都市が横ばいを示した。その他の都市の住宅価格は引き続き緩やかなペースで上昇している。一方、前年同月と比べて住宅価格が下落したのは70都市のうち、わずか3都市で、多くの都市の住宅価格は依然として上昇傾向にある。

 そのうち、2、3線都市として区分されている地方都市の住宅価格の上昇幅は、北京、上海などの1線都市である大都市を上回り、中国の住宅価格上昇を引っ張る「主力軍」となった。不動産購入制限措置(限購令)の対象が地方都市にまで拡大される可能性があり、2011年下半期に新たな不動産市場調整策の動きがありそうだ、との見解を業界関係者は示している。

 地方都市の住宅価格、依然高騰 ウルムチ市の上昇幅は最高の9.3%を記録

 発表されたデータによれば、全国70大・中都市のうち、6月の住宅価格上昇幅(前年同月比)の上位都市は石家庄、長沙、ウルムチ、丹東、洛陽などの地方都市で、その上昇幅は5%を超えており、北京、上海、広州、深圳など大都市を超える水準だった。上昇幅が最も高い都市はウルムチ市で、9.3%を記録。蘭州、南昌、洛陽と続き、すべて8%を超える水準だ。これに対して、北京、上海などの大都市の上昇ペースは緩やかで、北京の新築住宅価格は前月比の横ばい、前年同月比の2.2%上昇。上海は、前月比の0.1%、前年同月比の2.2%の上昇幅に抑えられた。

 70都市のうち、前年同月比で新築住宅価格が下落したのは杭州、三亜、南充の3都市のみで、下落幅は2%以下の低い水準だ。

 住宅価格の上昇趨勢と一致する地価の上昇

 地方都市では、住宅価格の上昇傾向は地価の上昇傾向とほぼ一致していることが明らかになった。17日に国土資源部が公表した第2四半期における全国主要都市の地価観測調査によると、総合地価の上昇幅が前月比で高い数値を見せたトップ10の都市には、濰坊、黄石、淮南、北海、南寧、重慶などの地方都市がランクインしている。また、昆明、深圳、石家庄、南寧では、総合地価における前年同月比の上昇幅が20%を越えた。これらの現状から、地方都市における顕著な地価上昇傾向が窺える。

 北京、杭州の第2四半期の居住用地の地価はわずかながら下落。今年上半期において、中国政府が一連の不動産市場抑制政策を実施したことにより、以前のように容易に大都市で不動産取引することができなくなり、投機的資金が地方都市へと向かい始めた結果、不動産価格上昇の圧力は地方都市に集中した。

 地方都市、新たな不動産限購令制限の対象に

 香港に本社を置く不動産代理大手の中原地産の統計によれば、全国70の大・中都市の新築建売住宅価格指数のうち、限購令の対象となる39の都市の6月の前年同月比での上昇幅の平均値は4.23%で、非限購令対象となる31の都市の同上昇幅の平均値は4.66%。限購令が最も厳しい北京、上海、広州、深圳の4都市の同上昇幅の平均値は3.85%にとどまった。

 国務院(内閣に相当)がこのほど開いた会議では、限購令の対象を地方都市にも拡大する方針が示された。このため、全国的な不動産抑制政策は今後も緩和されることはない、と不動産業界関係者は見通している。

 12日に開かれた国務院常務委員会の会議では、限購令の対象となる都市に対する同政策の厳格な実施が促され、住宅価格の上昇幅の大きい地方都市に対しても、購入制限措置を取る必要があるという姿勢を示した。国内報道によると、住宅・都市農村建設部はすでに地方都市と中小都市の不動産価格上昇要因を調査し始めており、調査の結果に基づき新たな限購令の対象都市をリストアップする予定だという。

(翻訳編集・林語凡)


 (11/07/26 07:13)  





■キーワード
不動産バブル  不動産限購令  新築住宅価格  地価  投機資金  


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