中国通信機器大手・華為 諜報活動の疑惑が浮上

2013年07月23日 16時28分
中国通信機器大手・華為(ファーウェイ、Huawei)(aaron tam/AFPGetty Images)

【大紀元日本7月23日】米中央情報局(CIA)や国家安全保障局(NSA)の長官を歴任したマイケル・ヘイデン氏はこのほどメディアに対して、世界2位の中国通信機器メーカーてある華為技術有限公司(ファーウェイ、Huawei)は、中国当局のために諜報活動を展開していると明言した。欧米諸国でこれまでも、華為にまつわる各種の疑惑が浮上している。

 オーストラリアン・ファイナンシャル・レヴュー紙の19日付の報道は、ヘイデン氏への独占取材を掲載した。同氏は、華為は中国当局のために情報収集を行っていると指摘し、「欧米諸国の諜報機関は確固たる証拠を掴んでいる」「同社が、建設を請け負った諸外国のネットワーク通信システムの内部の詳細情報を、中国当局に横流ししている」と述べた。

 ヘイデン氏は、米国およびその同盟国は、自国のネットワーク通信システムの主要な部分に、同社の技術を導入するのは断じて避けるべき、と警鐘を鳴らした。

 ヘイデン氏の話では、華為米国支社は当初、同氏に取締役会入りを打診したが、それを断ったという。

 華為に関する様々な疑惑

 昨年10月に発表された米下院情報委員会の報告書は、華為欧州支社の元社員の話として、華為の営業活動、人事などは中国当局の指示で動いていると明記している。「まるで諜報機関のようだ」と元社員は言う。

 華為と中国軍部との不透明な関係も、従来から問題視されてきた。

 同社の創設者で総裁を務める任正非氏は軍を退役した4年後の1987年に同社を設立し、当局が展開する電気通信事業の最大の請負企業へと一気に躍進させた。同社ナンバー2の取締役会長の孫亜芳氏は、大学卒業後、情報機関「国家安全部」に採用され、1992年に同社に入社、1998年に今の役職に就任した。

 2011年10月に発表したCIAの調査報告書は、それまでの3年間、華為は中国当局から2.5億ドルの資金援助を受けたと記載し、「旧ソ連の諜報機関KGBに似ている」と結論付けた。

 一連の事情から、米国政府はこれまで、同社による米大手企業買収案を幾度も却下した。英国やオーストラリアでの業務展開も同様にたびたび挫折している。

 華為の通信機器に関しては、昨年10月に米下院情報委員会が、「米国の安全保障を脅かす可能性がある」という内容の調査報告書を発表し、携帯通信事業各社に対し、同社との取引をやめるように勧告した。

 オーストラリア政府も同様の理由から、華為の技術を国の通信インフラに取り入れることを禁止している。

 2012年7月に開催されたハッカーの年次世界大会「デフコン(DefCon)」では、華為製のルーターにバックドアが仕掛けられていることが突き止められていた。中国当局はバックドアを利用して、ユーザーの各種の情報を窃取できると専門家たちは懸念し、「インターネット接続と通話に関する情報のほか、データの改ざん、破壊も可能」だという。

 3年前に華為が請け負って構築した英国のサイバー・セキュリティ評価センター(UK CSEC、Cyber Security Evaluation Centre)について、6月、英国議会の情報・公安委員会(ISC)が報告書を発表。「必要なサイバー空間の安全保障を提供できない可能性は高い」と厳しい結論を下した。また、英国企業各社による同社製品の導入に際して、英政府の監督体制が「あまりにずさんなもの」「国家の安全を危険にさらしている」などと、政府のチェック体制の甘さを強く非難した。それを受けて、英国政府は18日、同機構の運営状況を調査することを決定した。

 インド政府は2010年3月、華為などの中国の通信機器大手の通信設備・機器に、盗聴チップなどの「スパイ部品」が組み込まれているとして、安全検査を厳格化するなどの措置を発動した。欧米でも、華為の「スパイ部品」の存在は問題となっている。

 日本での事業展開

 華為は日本で積極的に事業を展開している。2005年に設立した日本法人の正式名称は華為技術日本株式会社、通称「ファーウェイ・ジャパン」。事業内容は、通信事業者や、法人向けのネットワークの通信機器の販売、構築等だという。現在イー・アクセス、ソフトバンク、NTTドコモ、KDDI・沖縄セルラー電話 (au) などの携帯通信事業者各社に基地局設備や端末などを供給している。

(翻訳編集・叶子)


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