6日目の香港大規模抗議 武力弾圧への懸念も強まる

2014年10月03日 18時18分
【大紀元日本10月3日】6日目に突入した香港の大規模抗議活動。2連休終了後の3日午前中には香港政府本部前の参加者は著しく減り、隣接する行政長官事務所周辺に集中している。香港紙「蘋果日報(アップル・デイリー)」によると、その人数は約4千人。一方、「25年前の天安門事件の二の舞にならないか」と中国政府の武力弾圧に対する懸念も強まっている。

 香港警察は2日午後、政府本部に催涙弾や、ゴム弾、盾などを大量に運び込み、「必要時に使用する」と宣言した。抗議参加者らもマスクを着用するなど、現場では緊張が漂っている。

 2日夜、学生リーダーは参加者に対し、市民生活への影響を最小限に抑えるようよびかけ、「平和抗争」「流血を望まない」などの主旨を繰り返した。

 同日深夜、香港の主要大学である香港大学と香港中文大学の2人の学長は香港政府本部前の抗議現場に訪れ、学生たちのこれまでの行動を「平和かつ礼儀正しい」と評価し、引き続き理性的であるよう要求した。

 学生側が突き出した、2日中の長官辞任の要求に対し、タイムリミットの2日午後11時30分ごろ、梁長官は記者会見を開いた。「辞任しない」と再度表明した長官は、学生側が求めている香港政府代表との会談について「近いうちに行う」と約束した。

 強まる武力弾圧の懸念

 共産党機関紙「人民日報」などの中国主要政府系メディアは、「外国勢力などの少数派が学生を操っている」「社会秩序を騒乱」「違法行為だ」などと批判を展開、「本土の武装警察部隊が介入できる」と武力行使を匂わせている。

 25年前に弾圧され、大勢の死者を出した中国国内学生民主運動「天安門事件」で現場取材を行ったCNNのマイク・チノイ(Mike Chinoy) 記者はツイッターで、「その報道内容は、25年前のときと『恐ろしいぐらい似ている』」と綴り、流血を心配している。

 2日付のウォール・ストリート・ジャーナル紙は「もし香港の抗議が中央政権に深刻な脅威をもたらし、特に国内にまで広がる場合、中国共産党はいかなる手段をも辞さないはず」と武力弾圧の可能性はあるとみている。

 1日発売のタイムズ誌最新号は米有力政治学者ラリー・ダイアモンド氏の次の見解を紹介した。「国民が覚醒し、国内抗議多発など中国の現状は25年前とまったく異なっているため、習近平氏は武力弾圧に踏み切れば、共産党政権を一気に崩壊に導き、彼も最後の指導者になるであろう」。同氏は「中央政府はいま抗議の沈静化を待っている。場合によっては、民主派の訴求の一つ『梁長官の解任』で事態の収束を図る可能性もある」と今後の展開を分析した。

 米国務省のジェン・プサキ報道官は2日の定例記者会見で、「アメリカは香港情勢の変化を注意深く見守っている」と述べた。

 インターネットでは、中国政府系メディアと同調したような「外国の反中勢力らが金銭・物質を支援」「学生らは計画的に利用されている」などの情報が多く、「香港市民による抗議活動への支持を断ち切るため、中国政府は裏で得意の世論戦を展開しているのか」との見方も浮上した。

(翻訳編集・叶子)


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