何清漣:私と法輪功の関係

2007/01/02
更新: 2007/01/02

【大紀元日本1月2日】中国改革開放を鋭く分析した『中国現代化の落とし穴』(草思社)などの著作で知られる米国在住の中国経済学者・何清漣氏が昨年11月、ヒューストンで行われたあるシンポジウムで公演をした際、聴衆から法輪功と同氏の関係について質問された。何氏は、「中国共産党は、私が法輪功と「結託して」法輪功の味方になった云々と宣伝した」と指摘、「私が法輪功と連絡をとるきっかけをつくったのは実は、中国共産党安全局のスパイだった。」とその経緯を聴衆に次のように紹介した。

中国共産党は、私が法輪功と「結託して」法輪功の味方になった云々と宣伝した。私は、実は共産党当局にそのように宣伝されても特に悪いとは思っていない。皆は私と法輪功の関係を知らないようだ。私は法輪功の学習者ではないが、法輪功の人たちと出会いは共産党当局が知っているよりもずっと早い時期から、つまり1998年だ。

私が法輪功と連絡をとるきっかけをつくったのは実は、中国共産党安全局のスパイだった。1998年、彼らが私との会話の中、初めて法輪功と李洪志先生のことを触れた。彼ら曰く、「李洪志は政府に反対はしていないが中国国内に信者がたくさんいて、政府に不安を感じさせている。我々は彼に中国を出て行くことを提案した」。なぜ彼らが私にこの話をするのかと聞くと、「貴方にも、同じく彼のように出て行ってほしい。貴方が執筆した本は中国であまりにも大きな反響を巻き起こした。あなたも政府に反対していないし、政治活動に参与したくないのは分かる。しかし貴方は政府に不安を感じさせた。一番良いのは海外へ行くことだ。我々が便宜を図ってやろう」と彼らは言った。しかし、私は彼らの提案を断った。

当時、私は法輪功が何なのか、李洪志が誰なのかは知らなかった。しかし、このような大きな出来事、このような大きな影響を及ぼした団体に対し、私は一学者としてある程度の事情を把握しなければならないと思っていた。それで私はある知人に、法輪功の状況を知りたいので知っている学習者がいれば、ぜひ紹介してほしいと頼んだ。できれば、大学を卒業した人で、素質が高いほうがいい、とリクエストした。そして、知人がある北京航空学院の卒業生、当時深セン北方工業グループに務める賈紅霞さんという女性を紹介してくれた。彼女から電話が掛かってくると、法輪大法の本を何冊か持ってくるようお願いした。

それから、彼女とは何度も話を重ねた。しかし、私達の間には、法輪功に対する見解に相違があった。彼女が持参してきた本は1冊を残して、残念ながら私自身、すべて読み終わっていなかった。その後、法輪功が弾圧された時、私はある特別な方法で賈紅霞さんを助けたことがある。なぜそうしたかというと、私には一種の信念があるからだ。たとえある人間の意見に賛成できなくても、彼女が自由に話し、意見を言う権利を私は守らなければならない。私は法輪功の理念に全面的に賛成しているわけではないが、しかし彼らの信仰の自由を守りたい。この信念に基づいて私は彼女を助けた。今でも彼女を助けたことは、誇りに思っている。自分の良心と本分を尽くして、自分のすべき事をしたと思っている。