中国「党の舌」ロック大使攻撃で国民からは逆批判 社長の汚職も暴露

2012/05/16
更新: 2012/05/16

【大紀元日本5月16日】自分には甘く、他人に厳しい中国共産党。「党の舌」と称される政府系新聞は最近、盲目の弁護士・陳光誠氏の駐北京米国大使館滞在を許可したゲイリー・ロック米国大使へ、紙面上での激しい個人攻撃を繰り返している。しかし政治腐敗など国内問題には触れない卑劣な態度に、国民から厳しい「しっぺ返し」を受けている。

中国国内メディアは最近、昨年在中米国大使に任命されたロック氏について、割引券を使ってコーヒーを買ったり、自分で鞄を持ち、エコノミークラスで中国に赴任したことなどが報じられ、中国国民からは「好感が持てる」との声が上がっていた。しかし北京日報は14日、ロック氏の一連の行為は「装られた庶民ショー」と批判する評論を発表した。さらに、ゲイリー・ロック大使の個人財産を公布するように要請した。

しかし皮肉なことに、ロック大使の個人財産リストは、米国内で信頼されるNGO団体で、政治家たちの資産情報を公開する「オープンシークレット」ですでに公にされている。あるネットユーザーはこのリストを同紙にマイクロブログ・微博で転送した後「紙面で中国政府高官の個人財産の公開要請をしろ」とコメントした。

ロック氏の行為について、国内からは次のような声が上がっている。「資本主義の官僚はこんなに素朴なのか、中国官僚と比べたら天と地の差だ」「ロック大使は鏡のように、中国官僚の腐敗を映した」 また、ロック氏の素朴さが中国の一部官僚の嫉妬を買い、党の舌と称される北京日報に攻撃されたのではないか、との見方もある。

中国の盲人人権活動家・陳光誠氏がアメリカ大使館に避難した後、北京日報は、陳氏やロック大使に対して連日のように激しい言葉をつかった評論を発表した。上記のようなロック氏への攻撃のように、根拠のない誹謗は人々を驚かせている。

一方、あるネットユーザーは北京日報の「足元をすくった」。ネットユーザーの「人肉捜索」(特定の個人情報を調べ、暴露すること)で、北京日報社長・梅寧華氏の収賄と腐敗事実が明らかにされてしまった。 

暴露された情報によると、北京市文物局長を兼任する梅氏は在任期間中、首都博物館新館の16億元(約200億円)の建設費の一部分を横領し、公費旅行、温泉、カラオケなどの接待交際費として使用したという。 また、同局に在任する間、秘書と不倫関係になり、高級車や高額なアクセサリーなどを贈ったという。

(翻訳編集・王知理)
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